Sibelius 交響曲第7番ハ長調(ユージン・オーマンディ/1969年)
Shostakovich 交響曲第4番ハ短調(キリル・コンドラシン/1971年)
コンセルトヘボウ管弦楽団ライヴ


RCO Live  RCO 06004 Sibelius

交響曲第7番ハ長調

ユージン・オーマンディ(1969年ライヴ)

Shostakovich

交響曲第4番ハ短調

キリル・コンドラシン(1971年ライヴ)

コンセルトヘボウ管弦楽団

RCO Live RCO 06004

 貴重なコンセルトヘボウの一連のライヴ音源。音質はかなり良好。

 Eugene Ormandy(1899ー1985洪牙利→亜米利加)は十八番Sibeliusでコンセルトヘボウに客演していたのですね。 これは二管編成+ティンパニによる単一楽章、幽玄な上昇音階から始まるムダを削ぎ落として冷涼な風情漂う幻想曲風の名曲。1924年の作品。Adagio(序奏) - Vivacissimo - Adagio - Allegro molto moderato - Allegro moderato - Presto - Adagio - Largamente molto - Affettuoso 一気呵成に演奏されます。
 フィラデルフィア管弦楽団じゃなくても、弦の表情ニュアンス入念にストレートな表現はもちろん、優雅なサウンドもたっぷり豊かに、パワフルに鳴り響く「オーマンディ・トーン」は変わりません。浮き立つような、力強いライヴの感興に興奮いたしました。最近あまり聴いていなかったけれど、いままで聴いた交響曲第7番ハ長調のヴェリ・ベスト。(20:55/拍手有)

   ShostakovichもKirill Kondrashin(1914ー1981露西亜)の十八番。四管編成+ティンパニ奏者二人+11種の打楽器+ハープニ台、巨魁に怪しい交響曲第4番ハ短調は初演担当(1961年)でした。モスクワ・フィルとの旧録音はしばらく聴いていなくて、記憶から遠くなっているけれど、こちらコンセルトヘボウは圧巻の技量でした。

 第1楽章「Allegretto Poco Moderato - Presto」例の不機嫌に重苦しい歩みは、自分のイメージからは比較的速いテンポに始まりました。激昂する熱気、圧巻の技量を誇るコンセルトヘボウの分厚い響きと迫力、緊張感。骨太の進撃は続いて狂気の「Presto」へ突入、ここの弦のザラリとした疾走は圧巻、金管打楽器と引き継がれていや増すテンポと暴力に打ちのめされました。それはやがて鎮まって冒頭に似た旋律風情が戻って、やがて切ないヴァイオリン・ソロに力を失って、微妙に絶望的な心情を感じさせるファゴット登場して静かに終了いたしました。この楽章は多彩に濃密な内容満載。ここすっかりお気に入りでした。(24:45)

 第2楽章「Moderato Con Moto」途方に暮れた弦から始まるスケルツォ。この怪しい旋律が自在に変奏され、静かだけれどコンドラシンのリズム感、メリハリしっかり曖昧さなく緊張感が続くもの。フルート、ホルンの静寂もさすがコンセルトヘボウの実力を感じさせて、ティンパニの楔も衝撃的でした。(8:19)
 第3楽章「Largo. Allegro」ここは無定見な組曲風とのこと。ファゴットによるシニカルかつユーモラス、そして絶望的な葬送行進曲に暗く始まるフィナーレ。色彩を加える木管、弦から金管の叫びもオーケストラの実力を感じさせる爆発、静謐な歩みもリズムをしっかり感じさせて瞬時も弛緩させない。やがて怒りの破壊的なテンポ・アップはカッコよろしく、打楽器と金管の掛け合いは、いや増す切迫感に熱気を加えました。時に優しく、緊張感ある弦やユーモラスなファゴットも再び登場して疾走、リズムは自在に変化して情感の機微(絶望なのか安寧なのか)は読み取りにくいもの。打楽器や管楽器のソロは壮絶な爆発もカッコよく、やがて徐々に力を失って沈静化した遠いホルン、ラストは神秘的なチェレスタに幕を閉じました。(25:09/盛大なる拍手有)これも最近聴いた中でのヴェリ・ベスト。

(2026年2月14日)

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written by wabisuke hayashi