Scriabin 交響曲第2番ハ短調 作品29
(アラン・フランシス/ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団)


ARTE NOVA 7432 589662 Scriabin

交響曲第2番ハ短調 作品29
交響詩ニ短調
交響的楽章「夢」作品24

アラン・フランシス/ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団

ARTE NOVA 7432 589662  1996年ミラノ・テアトロ・アバネロ録音 650円(中古)

 ああいやだ!自分の昔の文書を見ると虫唾が走る。でも、事実だからしかたがない。少しずつ加筆して反省しましょ。2003年再聴です。いやはや、それにしてもいい加減なことを・・・どこがFranck やねん!(って、ああ、途中似ている旋律出てくるんだね)そんなクソミソに言うほどのヘロいオケか?ちょっとチカラ強さが足りないだけじゃん。金管だってやや安易な感じはあるけど、よく鳴ってます。

 41:49全5楽章〜甘い旋律で酔わせてくださいます。こういう濃厚な旋律の作品にはフランシスの表現も、このオケもやや素直すぎるんでしょうか。しかも、響きが明るくてカルい。線が細い。薄い。音楽が流れない。長大なる作品だし、ホンワカと気持ちよい旋律が連続するけど、もっとエッチに骨太(ベルリン・フィル風に!)表現を求めたいところ。

 正直、アラン・フランシスの構成感にも問題あるようで、曲の全貌が見えにくいんです。絶頂では”爆発”が欲しいよね。作品の美しさは理解できるけど、コレ、きっともっと圧倒的な説得力ある演奏が存在するはずです。〜そんなこんな聴きながら雑文認(したた)めているといつも間にやら終楽章。大団円ですね。もっと聴かれるべき美しい作品に間違いなし。(↓数年前の拙文書では「ヘロヘロ」?そうでもないけど)

 「交響詩ニ短調」は15:55の中サイズ作品。これが切なくて官能的で甘口旋律がたまりまへん。でもやっぱり演奏は交通整理不足。やや全体像が迷宮入りで、響きも混濁しがち。「夢」はいいですね。Scriabinのピアノ曲を彷彿とさせる珠玉の逸品です。(2003年9月12日)


 「交響詩ニ短調」は「世界初録音」と表紙に出ているけど、手持ちのカタログで見ても、デムチェンコ/モスクワ放響の録音が存在(ロシアン・ディスク。放送用録音?)していますので、ま、正式な録音は初めて、という意味でしょうか。作品もマニアックだし、オケが珍しい。アラン・フランシスもなかなかCDではお目にかかれない、従ってワタシ好みのCDに間違いありません。

 スクリャービンと云えば「法悦の詩」・・・・題名からしてエッチですが、私の聴き方が悪いのか、それほどでもない。(マーラーの第5番「アダージエット」のほうがずっと官能的)それ以外の曲はCDも少なく、この交響曲第2番(5楽章40分を越える大曲)もありがたく聴かせていただきました。

 何故か、第1楽章がフランク交響曲ニ短調にソックリ。ラフマニノフばりの甘い旋律も楽しめます。危惧したほどの難解さもなく、聴きやすい音楽。トランペットの雄叫びは「法悦の詩」でお馴染みでした。

 で、肝心の演奏ですが、録音も新しいし、文句を言うつもりもありませんが、いまひとつだなぁ。オケの音の感じは日本のオケに似ている。誠実で、生真面目で、響きに深みが足りなくて・・・・・・・・・・(と、書いていて自分でもあまりに粗暴な例えと思う。オマエ、どれだけ日本のオーケストラ聴いてんのん?、と)ロシアの音楽は、もっと濃厚で、ドロリとして、クセのある豚骨スープで表現して欲しいもの。

 オケは残念ながら上手くない。弦は薄いし、低音が全然弱い。木管の響きが安易で、心がこもっていない。金管に奥行きがなくて、響きが濁る。オケ全体の力一杯の充実した爆発がない。
 でも誠実なんです。真面目なんです。「アク」とか「クセ」はない。つまり「コク」も「個性」も薄い。これは博多ラーメンにとって致命的な弱点・・・・・って、音楽の話しでした。

 響きが混濁して、旋律の絡み合いが見えなくなるような、そんなことはないので、曲の全体像は見える演奏と思います。終楽章ではオケが疲れたのか、かなりヘロヘロ状態。

 「交響詩ニ短調」は貴重。いつもの神秘的で泣かせる旋律を、弦を中心にして諄々と歌っています。静かな曲なので、交響曲より聴きやすい。聴いていくうちに、アンサンブルの甘さ、ヘボくて薄い響きが少々気にならんではない。

 「夢」はわずか4分弱の小曲。トロリと甘く切ない旋律。


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written by wabisuke hayashi