スコット・ジョプリン〜King of RagTime


GIANTS of JAZZ CD53004 SCOTT Russo(1868〜1918年 )

Elite Sincopetions/The Chrisantemum/Scott Joplin's New Rag/Eugenia/Paragon Rag/Euphonic Sounds/Pineapple Rag/Original Rags/The Entertainer/Maple Leaf Rag/SunFlower Slow Drag/StopTime Rag/Reflection Rag/Cleaopha/Lily Queen/Heloptrope Bouquet/Country Club/Areal Slow Rag/Leola

演奏者不明(p)

GIANTS of JAZZ CD53004 おそらく1,000円にて購入

 1990年頃、梅田駅前ビル地下で買った記憶があって、既に20年選手。購入当時、てっきりスコット・ジョプリンの自演録音と信じていたけれど、1918年逝去のワリにマシな音やなぁ。そうか、ピアノ・ロールかな?とか、それだったらもっとエエ音で出してくれんか(歴史的録音水準)とか、そんなことを考えておりました。その後、ご本人のピアノ・ロールはけっこうヘタクソであった、という記事を読むにつれ、こりゃちゃうな、本人(ばかり)ではないな、けっこう上手いのもあるから。そんなこんな考えつつ、結局誰の演奏かはわからず仕舞い(作品ごとに音質やら楽器音色などかなり変わります)。音質問題を考えると、この3枚組辺りが音源候補かと考えおります。いずれ、ピアノ・ロールっぽい演奏。

 ワタシは子供の頃からGershwinが好きで、その関連と想像するが、何故このCDを求めたのか?既に記憶なし。まったく音楽的素養とは関係なく、3分ほどのラグ・タイムを聴き続けているとScarlattiのソナタを連想します。短く、延々と続くノリノリの(ワン・パターン)愉悦。こんな音楽、好んで聴いている人もいるんですよ(=ワシ)。演奏者云々を気にせぬのなら、ネットからかなり良質な音で拝聴(ダウンロード)可能。(このCDよりずっと音質よろしい)場末の、あまりお上品らしからぬ酒場の雰囲気、もしくはチャップリンとかキートンの無声映画のテイスト満載です。

 Maple Leaf Rag〜これも誰でも知っている旋律。楓の葉には「見えてはいけないものを隠す」意味があるらしい。かなりヘロヘロ不器用な演奏であって、ご本人の録音(ピアノ・ロール)かも。(ビミョーな味わい有)この作品が一番好き。The Entertainerが一番知名度が高くて、それは映画「スティング」に使用されたため。ここでの演奏はほとんどテンポやら強弱ニュアンスのない、ある意味淡々としたもの。これがオリジナルの味わいなんでしょうか。これはMaple Leaf Ragよりかなり上手いですよ。

 どれも似たような「Rag」ばかり。でも各々個性はあって例えばStopTime Ragって、題名通り旋律走って「間」みたいな繰り返しがオモロい。(Haydnの技法研究みたい)Areal Slow Ragって、短調のもの哀しい旋律から始まってやがて明るく変遷する・・・って、Scarlattiにもありがちのパターン。Scott Joplin's New Ragって、いったいなにが新機軸なんでしょう。誰が聴いても”Joplin!”って理解できるほど、例のパターンなんですけど。

 Euphonic Sounds(響きの良い音)って、題名通りこのピアノだけ際だってピアノの音色が華やかで、しかも相当腕の立つ人担当(まちがいなくJoplinに非ず)。続く、Pineapple Ragの演奏も流麗です。Sometihng Doingには一部音飛び有。ま、音質あまりよろしくないし、演奏もバラつきあるけれど、相当楽しい!バーボンでも呑りたくなる音楽であります。

(2011年7月3日)

【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi