Scho"nberg 室内交響曲第1番 作品9b/
Sibelius 交響曲第5番 変ホ長調
(ヤッシャ・ホーレンシュタイン/BBC北部交響楽団/1970年ライヴ)


Intaglio INCD 7331 Scho"nberg

室内交響曲第1番 作品9b

Sibelius

交響曲第5番 変ホ長調

ヤッシャ・ホーレンシュタイン/BBC北部交響楽団/

Intaglio INCD 7331 1970年ライヴ

 珍しいライヴ音源のCDと思うけれど、ちょっと曇りがちのステレオ、まずまず良心的な音質でした。

 室内交響曲第1番は1908年の作品。二管編成(+ピッコロ)の管弦楽版、Jascha Horenstein(1898ー1973烏克蘭→亜米利加)は現代音楽の擁護者、この作品も別途録音が存在します。新し過ぎる作品に初演では野次と怒号飛び交ったらしいけれど、この作品との出会いは彼の録音でした(南西ドイツ放送交響楽団/1956年)。 LP時代は作品の理解に歯が立たなかったけれど、CD時代に至って”噎せ返るような爛熟浪漫”として作品を堪能できるようになりました。15人によるオリジナルのほうがクールに作品細部様子が浮き出て硬質に感じたもの。ところが、この1970年ライヴにびっくり!1956年録音を凌駕するわかりやすさ、ゲンダオンガクとしての晦渋さはほとんど消え去って、後期浪漫の残滓たっぷりな雄弁、わかりやすさダントツ。(24:34)

 Sibelius 交響曲第5番 変ホ長調は1915年初演。既に浪漫の影響を抜けて独自の清涼な達観の世界に至っている明るい名曲。二管編成+ティンパニだから大柄なものに非ず。ホーレンシュタインには交響曲第2番ニ長調の録音があったと記憶するけれど、聴いたことはないかも。これが現BBCフィル(マンチェスター)が一期一会的陰影と迫力、音質条件乗り越え、ライヴの熱気がひしひしと、引き込まれるような記録でした。

 第1楽章「Tempo molto moderato - Allegro moderato (ma poco a poco stretto) - Vivace molto - Presto - Piu Presto」寂しげに清涼な空気と、雄弁に過ぎぬ緊張感を湛えて、アンサンブルは予想外に緊密でした。(12:06)
 第2楽章「Andante mosso, quasi allegretto - Poco a poco stretto - Tranquillo - Poco a poco stretto - Ritenuto al tempo I 」はピチカートに提示されるシンプルな主題がしっとり静かに、時に雄弁に力強く変奏される緩徐楽章。淡々として寂寥を感じさせるSibeliusの個性が際立つところ。ラスト力を失って、テンポダウンの風情も絶品。(8:25)
 第3楽章「Allegro molto - Misterioso - Un pochettino largamente - Largamente assai - Un pochettino stretto」地の底からエネルギーが湧き出るような弦の細かい音型にスタート。やがてホルンのシンプルな音型の繰り返しに熱を帯びて、 しみじみとした風情に落ち着く最終盤の抑制、タメからのクライマックスも感動的でした。(8:16/熱狂的なフライング・ブラヴォー有にも納得)

 ついでにShostakovich 交響曲第1番ヘ短調〜ヤッシャ・ホーレンシュタイン/ロイヤル・フィル(1970年ライヴ)も拝聴しました。こちらオフマイクっぽい、ちょっと曖昧な音質。とれは特別にどうのといった印象ある演奏でもありませんでした。(9:08-4:46-8:36-9:39)

(2026年3月7日)

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written by wabisuke hayashi