Saint-Sae"ns ピアノ協奏曲第1番ニ長調/
第2番ト短調/第4番ハ短調(ガブリエル・タッキーノ(p)/
ルイ・ド・フロマン/ルクセンブルク放送管弦楽団)


Brilliant BRL95899 Saint-Sae"ns

ピアノ協奏曲第1番ニ長調
ピアノ協奏曲第2番ト短調
ピアノ協奏曲第4番ハ短調

ガブリエル・タッキーノ(p)/ルイ・ド・フロマン/ルクセンブルク放送管弦楽団

Brilliant BRL95899 1973-76年録音

 仏蘭西のピアノ協奏曲ばかり集めたBrilliantの意欲的な12枚組BOXより。CD初期にVOXBOXオリジナルを聴いていたと記憶します。それ以来作品そのものを聴いたのは久々今年2023年3月、Gabriel Tacchino(1934ー2023仏蘭西)はPoulencの弟子、しっかり芯を感じさせても重くならぬ瑞々しいタッチ、懐かしいLouis de Froment(1921ー1994仏蘭西)はローカル牧歌的なサウンドにピアノを支えております。伴奏の響きが時に荒れるけれど音質はまずまずガマンできて、ちゃんと雰囲気もありました。

 第1番ニ長調は作曲者23歳の作品。第1楽章「Andante - Allegro assai」は牧歌的なホルンの冒頭が朗々と印象的。ピアノは明るく爽やか、いかにも若々しく、のびのび風情に躍動しております。(11:55)第2楽章「Andante sostenuto quasi adagio」は低弦の静かな伴奏に、ピアノは哀しげに呟いてはじまります。ソロは華やかな技巧をデリケートに繰り広げて懐かしくも寂しい。(8:02)第3楽章「Allegro con fuoco」は屈託のない、元気よろしい明るい躍動。青春の爽やかな息吹でっせ。(6:53)

 第2番ト短調は第1楽章「Andante sostenuto」冒頭はピアノの重厚劇的なカデンツァで始まって、「ドン・ジョヴァンニ」序曲冒頭を連想させる管弦楽が悲劇的に登場。(ここちょっとオーケストラが薄い)あとはソロの表情が変幻自在、作品的に第1番より長足の進歩を感じさせるもの。第2楽章「Allegro scherzando」は冒頭ティンパニもユーモラスなスケルツォ。のんびり軽妙なソロとオーケストラの掛け合いが小粋でした。第3楽章「Presto」はタランテラ風?動きの激しい細かい音形が疾走して華やか。バリバリ弾いてもタッチは美しい、緊張感あるオーケストラと息もぴったりでした。(10:59-5:34-6:49)

 第4番ハ短調は第1楽章第1部「Allegro moderato」は変奏曲。フランクを連想させる神妙な主題はソロと伴奏が交互に確認しあって変奏が進みます。ピアノは劇的に流麗に華やか、オーケストラは強奏部分で音が濁ります。第2部「Andante」(12:20)第2楽章第1部「Allegro vivace」はスケルツォ、ここもフランクを連想させます。短い第2部「Andante」はミッキーマウスのテーマ風? 第3部「Allegro」堂々たる古典的風情に締めくくりました。ピアノの華やかなテクニックはお見事。(14:27)

(追記)音楽日誌ネタを膨らませようとして、音源再確認しようとしたら・・・HDD不良によりファイル消失したみたい。どこにも探せません。上記は手抜きにそのまま掲載したもの

(2023年10月21日)

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
▲To Top Page.▲
written by wabisuke hayashi