Ravel 「マ・メール・ロワ」/「クープランの墓」/GIBBONS /Franck
(ネットで.mp3音源無料ダウンロード)
Ravel
マ・メール・ロワ
フランシス・ミコル/リヴィア・ナース(p) (2007年)
クープランの墓
アンドルー・シェフィールド(p)
Orlando Gibbons (1583 - 1625)
miscellaneous
The Lord of Salisbury his Pavin(ソールズベリー卿のパヴァン )
The Woods so Wilde(未開の森)
Fantazia of Foure Parts(四声のファンタジア)
フランシス・デ・ラレード(cem)
Franck
ヴァイオリン・ソナタ イ短調 作品8
ボフミル・ステリク(p)/ヤクブ・セピキー(v)
ネットで.mp3音源無料ダウンロード
日々、懸命に棚中在庫CDを処分しているんだけれど、オークションで思わぬ実入りがあったりして、その財源でまた注文〜そんなアホ繰り返しております。それなりにサラリーマン生活を継続していると、”パラダイムの転換”みたいな事象に出会うことはあって、つまりは旧来の価値観やら前提が全部意味合いを失ってしまう・・・鑞管〜SP〜LP、カセット〜DATでもいいや、そしてCDで音楽を愉しむこと、もとよりナマ演奏が基本であることはあたりまえとして、音楽は”データで聴く”ことが日常風景となりました。空間を占有して陳列すべきもの(LP時代超豪華布張仕様を思い出せ)ではなくて、ディジタル・データとしてそのまま聴いちゃう。CDが登場した時点で、それは運命だったんだな。そしてインターネット時代へ。
もとより知名度で音楽を聴いていないのと+Kechiな性癖が絡み合って、ネットで自在に音源がダウンロードできる、それだけで幸せなんです。更に、旧態旧来型オジサンだから、.mp3音源→.wavファイルにムリヤリ変換してCDRに焼いてしまう。ま、部屋のオーディオで聴いたり、人民中国製ポータブルCDプレーヤー中古300円也で聴く都合もあるんですが。21世紀も10年を経、精神的にドン詰まった中年草臥れサラリーマンひとり、サイト更新に行き詰まって、ネタにすべきCDが思いつかず、こんな自主CDを出張行き帰りで聴いておりました。
あっ!と驚くような演奏じゃないでしょ、きっと。でも、お気に入りの作品ばかり集めて、安易に、勝手にコンピレーションしちゃう。原価CDR代20円也〜あとは我が手間暇のみ、凄い時代となりました。まず、それだけでワクワク感動しちゃう。「マ・メール・ロワ」は管弦楽の多彩な響きも素敵だけど、ピアノ連弾は作品の神髄をわかりやすく、ストレートに伝えてくださるんです。オフマイクでやや埃っぽい音質だけど、会場の雰囲気はたっぷりあって、親密。しみじみ静謐なるメルヘンを堪能いたしました。
「クープランの墓」はRavel の作品中でも選りすぐりのお気に入りであって、オーケストラ版だったらオーボエのくるくる旋律が開始されると、んもう夢心地。こちら音質ずっと鮮明でして、アンドルー・シェフィールドのピアノは技術的に優れ、かなり雄弁です。それにしても、ほんま変幻自在なる素敵な旋律ばかり、名曲中の名曲連続いたしました。ここまでおおよそ35分ほどの収録、まだまだ余裕有。
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ここで雰囲気をちょっぴり変えましょうね。Orlando Gibbons (1583 - 1625) オーランド・ギボンズは英国往年の作曲家、フランシス・デ・ラレードのチェンバロは、最近見ない現代楽器みたいでかなりメカニカルなサウンドなんです。ちょっと懐かしいくらい。「miscellaneous」って「種々の」という意味だけど、3曲ダウンロードできました。こういった古式床しいアルカイックな旋律はワタシのツボでして、粛々淡々と情感の起伏少なく進んでいく音楽、大好きです。
ラスト、官能旋律の極北、Franck を堪能いたしましょう。例の循環主題が幾重にも変調され、魔術のような効果を生み出しております。Jakub Cepickyのヴァイオリンはかなり個性的なもので、色気もクセも相当なもの。やや大柄に、入念に歌いすぎる印象(時に流れがよろしくない感じ)あるけれど、ピアノが安定していて聴き応え充分。ライヴでしょうね、ナマ演奏の感興がちゃんとあります。26分程の悦楽。もともと好きな作品だけど、久々に作品の価値を再発見!この演奏がヴェリ・ベスト、ということではなく、作品そのものをたっぷり愉しんだ、という手応え有。 (2010年4月23日)
【♪ KechiKechi Classics ♪】 ●愉しく、とことん味わって音楽を●
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