Sibelius 交響曲第1番ホ短調(オーマンディ 1941年録音)Sibelius
交響曲第1番ホ短調 作品39(1941年録音) オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団 HISTORY 205839-303 10枚組2,190円で購入したうちの一枚。The 20th Century Maestros40枚組にも収録。(つまりダブリ)
第2楽章の弦の濃厚な味付けなんて(時代かなぁ、ポルタメントがセクシー)極上の味わいでしょ。そして金管が朗々と鳴る。表情は濃厚で、刻々と変化して雄弁です。そしてけっこう途中テンポが揺れて、やはり情熱的。激情と安らぎの官能が交互にやってきます。第3楽章「スケルツォ」は、文字通り諧謔曲としてのテンションの高さがあって、快活な表情が楽しい・・・が、少々落ち着きが足りないか。 終楽章は「テンポ遅くじっくり歌って」というのは違っていて、相当にスピードに乗って開始されます。物々しく、雄弁なる緊張感もある。イメージとしては「やや柔軟なるトスカニーニ」といったところか、濃厚な甘さを感じるような演奏じゃないですよね。「じっくり歌って」というのはその通りでして、途中から延々としつこく詠嘆の旋律が続くじゃないですか。この辺りの粘りを聴いちゃうと、オーマンディの得意は初期作品だということが理解できました。中後期の清涼なる味わいには、少々味がはっきり明る過ぎるかもね。 でも、これが作曲者の願った世界かも知れないから、Sibelius は一筋縄ではいかない。
「レンミンケイネンの帰郷」の猛スピード、緊張感とテンションはもの凄くて、親の敵でも追っているかのよう。わずか5:34でして、グローヴス/ロイヤル・リヴァプール・フィル(1974年 7:01)を聴いたばかりのワタシとしては、驚愕の世界でした。まるでR.Straussですよ。このアンサンブルは超絶と評して良いでしょう。 (2005年3月11日)
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