Nielsen 弦楽四重奏曲集(オスロ弦楽四重奏団)Nielsen
弦楽四重奏曲 変ホ長調 作品14 オスロ弦楽四重奏団 NAXOS 8.553907 1997年録音 中古で500円
NAXOSというレーベルは、聴き手に冒険させてくれるレーベルだと思います。
1990年頃は、NAXOSはいちどに10枚くらい買っていたものです。最近は近所のレコード屋さんの価格が気に入らない(980円)ので、どうも遠慮しがち。それでも気になるCDは発生していて、珍しい曲を紹介してくれるから目が離せない。
Nielsenといえば交響曲がわりと有名でCDも数種類出てはいますが、人気が高いとは言い難いデンマークの作曲家。爽やかな旋律の作品ばかりですが、やや難解で高尚で、敷居が高い印象でしょうか。(NAXOSでは、リーパー/アイルランド国立響の立派な演奏が出ていますね。3枚分) 室内楽は(声楽曲も)ワタシにとってやや縁遠くて、LP時代あんなに楽しんだMozart (例のウェストミュンスターの全集を持っておりました)の弦楽四重奏曲も、ほんとうに最近主たる曲を買ったばかり。Beeやんの全集は揃えてあるけど、聴いたのは1・2曲でどうも馴染みにくい感じ。 だから例のごとしで、あんまり内容あるコメントは付けられない悲しさですが、ま、はっきり云って拾いもののCDでした。中古屋さんで10枚くらいまとめて買ったウチの、ほんのついでの一枚ながら、これが一番楽しめました。(ま、新品で買ってもそんなに価格は変わらない) 変ホ長調作品14は、いきなり冒頭からラプソディックな味わい。交響曲以上に多彩で劇的な旋律と感じましたね。晦渋さはまったくなく、神秘的でありながら親密な歌の数々。終楽章の浪漫的な味わいも深い。30分に及ぶ堂々とした大曲。 ヘ長調作品44は、より端正で旋律ながら、ややこじんまりとした構えの曲でしょうか。第1楽章の、やや手探りしているような不安げな旋律から、やがて日差しが雲の切れ間からのぞくような明るさへ変身します。第3楽章のアレグレット(交響曲で云えばスケルツォみたい)のユーモラスな味わいも楽しめます。フィナーレも明るく、楽しげですが、なんとなくひんやりとした哀愁を感じるのは「デンマーク」といった先入観かも。 シベリウスがずいぶん人気が出ているようだから、Nielsenだってこれから注目株と予想したいところ。 オスロSQは、ノルウェイの有名どころのオーケストラのメンバーから構成されているそう。濃厚な個性より、爽やかさを感じさせるアンサンブル。まだピンピンの新しい録音で、音質的にも文句はないでしょう。 あんまり内容のないページでごめんなさい。これを書くのに、なんどか繰り返し聴きましたが、室内楽は聴き疲れしないのがいいですね。聴けば聴くほど、名曲という評価に足る作品と確信しました。
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