独言ひとりごと

せっかくのHPなので、なにかたまには言っておきたい(2005年2月27日)  

 朝日新聞の愛読者であって、ほんまは数紙購読したいが、経済的時間的にも不可能なので、せいぜい出張時には別な新聞を買ったりしております。数々の時事ニュース(国産ロケット打ち上げ成功、北朝鮮核問題、ライブドア株取得問題・・・)にも気をつけなくちゃいけないが、週末は社会的な出来事が相対的に減るから、コラム特集ものがおもろいんです。三谷幸喜さんのエッセイなんか、もう最高!

 今朝(日曜)も楽しかったな。ゴールデン・イーグルスが(オープン戦とはいえ)ジャイアンツに勝った記事(昨夜テレビで見ていたとはいえ)はもちろんだが、「眠りの効用」(科学欄)が興味深い。睡眠が不足すると摂食が異常になる、ホルモンの関係で肥満になる確立が極めて高い、肌も荒れると。なるほど(と、自らの状況で再確認)。詳細なイラストも説得力があります。

 書評欄はワタシがもっとも気にしているところ。「穂村弘さんのポケットから」〜後半生は「おたく」のものだ、という衝撃的な主張。中高生時代にサッカーやギターのうまい奴、ルックスのいい奴、そのすべてを兼ね備える奴もいて「おたくの出番はなかった」。しかし、万物は流転する、気が付けば形勢は逆転しているではないか、どんな美貌も年には勝てない、と。「おたく」は一生現役、むしろ後半生が開花期だ、と。(このコラム、本日の最高収穫。ウヒヒ)

 自作再訪〜徳大事有恒「間違いだらけのクルマ選び」(1976年)は読みましたねぇ、もう少し後、社会人になってからだけど。でも、とうとう新車を購入する身分にならぬまま、現在では軽自動車だけど。ほか「審議会 見えぬ人選」で、政府の偏った人選に警鐘を鳴らし、「淀川水系流域委 提言から2年」(環境ルネッサンス)での無為無策場当たり的な政策で、住民が翻弄される様子を描き、「さらば浪費社会」で発電所の集中による膨大なる送電ロスを防ぐため、地域分散化を主張します。

 ライブドア問題は、社長のキャラクター露出と「カネがすべてか?」みたいな叙情的な論調ばかりの報道が目立つ(フジ・テレビ会長はどうも好きになれない)が、藤巻健史さんの詳細分析で、日本は企業買収の本格化、本格的な「資本開国」前夜であると。世界資本主義では「株主資本主義」が基本だから、否応なくそうなっていく、と。表層的事象ではなく、世界的な流れの中での日本の特殊性を見据えることを学びましたね。

 「改憲と護憲」(風考計)の抑えた論調も好ましいし、加賀まりこ(TVダイアリー)の変わらぬ美しさ、現在の謙虚な言葉もココロ打つが、ワタシ一番のお気に入りは「おやじのせなか」です。毎回、(存命であるかどうか問わず)さまざまな「おやじ」が登場するが、今回は堤幸彦さん(演出家、映画監督)の巻で、ワタシと同世代(自分も親父も)なんです。

 エピソードは様々で、皆やることは違っていて、表現は様々だけど、どこか不思議な、奥深いところでの共通項があって共感できます。安易な言葉遣いを避けたいが、おそらくそれは”愛”なんでしょう。

(2005年2月27日)


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