独言ひとりごと

せっかくのHPなので、なにかたまには言っておきたい(2002年12月14日)  

  年の瀬となりました。10月くらいからいろいろスランプで、文書が書けません。音楽は楽しく聴けるが、集中できなくて、ましてや稚拙ながらひとまとまりの感想として仕上げることが出来ません。本はノンフィックションものが、音楽やCDに負けず劣らず好きですが、読書にも集中できない。それでも、BOOK-OFFには毎週行くし、「ああ、次はこれを読むために買っておこう」という本の補充は忘れないつもり。

 で、もう、ワタシのステレオ/PC/CD/本の部屋はグチャグチャでね、CDは溢れかえっているのはもちろんだが、本も(ほとんど文庫)どうしようもない状態。本日、「これ、もういいや」と選別して200冊弱、大きな紙袋下げて売ってきました。計3,660円也。おお、スペースが空いて、なおかつ現金がっ!って、CD9枚2,570円買っちゃいましたが、まだ黒字でっせ。

 本棚片づけていると驚くことに「ダブり買い」が相当ありました。だいたい、好みが偏っているから(医療もの、亜細亜もの、古代史もの、戦国時代物、等々)、同じものがつぎつぎと!ちゃんと読んでいて、2回読んでいるという自覚がない。例えば古畑任三郎〜これなんかテレビの再放送見ていて、小説はドラマそのもののテイストだから、何度読んでもオモロイ!(言い訳)

 NHKの「宿敵」もありました。その他、医療ものはたくさん!さすがに椎名誠、開高健、池波正太郎は意識して集めているからダブリなし。でも、東海林さだおは怪しい(結局売らなかった)。発見もありまして、以前にも書いたような気もするが、山内美郷さんの「食卓のエッセイ」(新潮文庫)〜これ雑誌クロッワサンに掲載された、半分雑貨の宣伝みたいな本だけど、痺れるような静かな味わい横溢する文書が連続します。

 世の中、面白くないこと、自分の失敗の悔恨、どうしようもない「運命」としか呼びようのない巡り合わせの悪さ、妥協、病気、そんな連続じゃないですか。だからこそ、音楽に、本に、そして人に癒されたい。本はどんなものがお望みでしょうか?

 ワタシは開高健の「オーパ!」など読んでいると、ココロが空中に飛ぶように夢がふくらみます。椎名誠は元気が出るんです。旨いものが食いたくなる。ビールが飲みたくなる。旅に出たくなる。美郷さんの文章〜一本わずか2頁〜を読んでいると、辺りの空気が澄んで、沈黙の響き(Sound Of Silence)が聞こえてきました。その無駄のない美しさ。

 他愛もない日常の品々に対する、なんという深い洞察、思い入れ。たとえば「Yシャツ」〜従兄弟が就職して、Yシャツを着るようなった。プレゼントしてあげた。それは彼女のお爺さんの思い出にそのままつながります。

「その日も口開けの銭湯からもどりYシャツにネクタイ、靴下をはいてスーツを着れば出かけられる格好のまま、コトンと倒れて、彼はそれっきりでした。

 その時、彼は五十九歳。めったに着ない真っ白な、下ろしたてのYシャツを着ていました。」

 まるで、静謐さの余韻が漂うような珠玉の文章達。なんど読んでも新鮮で、爽やかで清い気持が戻ってくるかのようでした。

 


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