MUSIC FROM FRANCE
(ロベルト・サタノフスキ/ワルシャワ国立歌劇場管弦楽団)


OLIYMPIA OCD 318
Ravel

バレエ音楽「ダイフニスとクロエ」第2組曲

Honegger

交響曲第3番「礼拝」(典礼風)

Debussy/Bu"sser

小組曲

Massenet

タイスの瞑想曲

ロベルト・サタノフスキ/ワルシャワ国立歌劇場管弦楽団

OLIYMPIA(MUZA原盤) OCD 318 1987/88年録音 1,225円

 1990年前半はLPとCDを共存させて音楽生活を送っておりました。ワタシもまだ若かったが、いっぱしの”マニア気取り”でこういった珍しい、しかも(当時としては)「安い」CDを見つけては悦に入っていたものです。いまではオークションに出しても誰も買わんやろなぁ・・・死蔵させずにちゃんと聴いてあげましょう。昔は随分と聴いたものです。ロベルト・サタノフスキはよう知らんが、ポーランドでは大家なのでしょう。SZYMANOWSKI辺りの録音があります。オペラの人かも知れません。選曲が凝った”MUSIC FROM FRANCE”(Honeggerは?だけれど。スイス人ながら、ほとんどフランスで活動した人)也。

 Ravel の精密な音楽は、オケの技量やら指揮者の統率力をモロに表出します。いきなりの名曲「ダフニス」でスタートだけれど、繊細さを強調するあまり、いかにも線が細くて”弱い”音楽になっておりますね。デリカシーに欠けるような演奏ではないが、ラスト「全員の踊り」ではリズムがもたついて、キレと洗練に不足します。でも、誠実だし、一生懸命演奏はしている・・・が、細部(いかにも)弾けていないことはシロウト耳(=ワタシ)でも理解可能。打楽器もドタバタしておりますね。

 おそらく、(当時のワタシは)Honegger狙いでこのCDを買ったんでしょうね。悲劇的でヘヴィーな第1楽章「怒りの日」は、いかにも(難しそうな)金管がもたついてアンサンブルの緊張感が足りない感じ。乱入する打楽器のリズムの切れも足りない。まとまりが付かなくなった感じ。但し、”怒り”はちゃんと感じますよ。(大好きな「パシフィック2-3-1」に似ているので、作品的にはGood!)

 第2楽章「深き淵より叫ぶ」は静謐な祈りの楽章だけれど、こういった弱音にオケの技量ははっきり出るものです。洗練に不足し、オケがやや薄く、押し寄せる感銘に迄至らない・・・第3楽章「我らに平和を与えたまえ」は、ぐずぐず蠢く低音旋律からじょじょに音楽の全貌が見えてきて〜これってパターンじゃないですか、彼の。でも、この演奏ではラストまで”全貌”見えない感じ。

 隔靴掻痒状態にて、いつのまにか終わってしまった、そんな演奏。オケのサウンドに”芯”が足りない。

 小組曲は牧歌的でエエ作品だし、もごもごした響きのこのオケでも、ウキウキとした楽しさは損なわれない。「タイスの瞑想曲」ソロはマリア・ブリランカ(v)と明記され、意外と聴く機会のない”穴場的名曲”をしっかり堪能させて下さいました。

(2008年8月8日)

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written by wabisuke hayashi