Mozart 2台3台のピアノのための協奏曲他
(ゾルターン・コチシュ/デジェ・ラーンキ/アンドラーシュ・シフ他)


BRL94499 これはLP時代のジャケット Mozart

2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365(316a)(第10番)
ゾルタン・コチシュ/デジュー・ラーンキ(p)

3台のピアノのための協奏曲ヘ長調 K.242(第7番「ロドロン」)
ゾルタン・コチシュ/デジュー・ラーンキ/アンドラーシュ・シフ(p)/ヤーノシュ・フェレンチーク/ハンガリー国立管弦楽団

コンサート・ロンド ニ長調 K.382/イ長調 K.386
アンネローゼ・シュミット(p)/クルト・マズア/ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団

Brilliant BRL94499 LP(Hungaroton)は1973年発売 1970年台の録音

 これはBrilliantレーベルによるピアノ協奏曲全集(デレク・ハン(p))の11枚目、補遺的な一枚となります。1970年台「ハンガリーの若手イケメン3ピアニスト」は大人気だった由、やがて幾星霜諸行無常。Kocsis Zolan(1952-2016)は既に亡く、Ranki Dezso"(1951ー)、 Schiff Andras(1953ー)も大ヴェテランとなりました。なかなかエエとこに目をつけてCDにしてくださったと思いますよ。しかも往年の巨匠フェレンチーク(1907ー1984)がバックとは!

 変ホ長調協奏曲K.365第1楽章「Allegro」が始まって、オケの充実して配慮ある響きが快いこと、音質が良好なこと。(トランペット、ティンパニは入らない)古楽器演奏も大好きだけれど、若者二人による溌剌としたピアノが爽快に歌い交わして響きは清潔、たっぷりゴージャスでもあります。第2楽章「Andante」の落ち着いた風情は3/4拍子、陰影に充ちてピアノは楚々として優雅、たっぷり瑞々しく名残惜しい。終楽章「Rondo-Allegro」の主題が快活に躍動してこれぞ!Mozart。二人のピアニストはノリノリの勢いであります。フェレンチークのオケはバランス抜群、痺れるような美しさ。作品の愉しさを堪能いたしました。

 ヘ長調協奏曲K.242は2台ピアノ版で聴かれる機会が多いでしょうか。第1楽章「Allegro」は前作に比べ曲想がややシンプルというか素直、相変わらず若者たちのピアノは粒が揃って、清潔に躍動しております。3台に増えたピアノ掛け合いが愉しいこと!けっこうテクニカルなソロ?息を合わせるは難しいそうですね。第2楽章「Adagio」優雅に歌う伴奏に乗って、ピアノは楚々として優雅、たっぷり瑞々しく名残惜しい・・・というのはK.365同様のステキな緩徐楽章であります。各々主旋律、アルペジオの装飾、分担してソロの響きが厚く多彩なのも魅力でしょう。終楽章「Rondo-Tempo di Minuetto」はゆったり慌てず、快活に疾走しないフィナーレ。各々のピアノ・ソロを堪能すべき落ち着いた味わいでした。

 残りコンサート・ロンドの担当はアンネローゼ・シュミット(1936-)担当。これは彼女の協奏曲全集に含まれていたもの。(残念処分済)コンサート・ロンド ニ長調 K.382はシンプルなリズムから次々と多彩に姿を変える変奏曲、その昔NKH-FMの音楽番組のテーマに使われてましたっけ。イ長調 K.386も懐かしさがこみ上げる名曲中の名曲。ヴェテラン女流のしっとりとした仕上げに+マズアのオケが(予想外に。そして音質も)極上でした。

(2017年10月8日)

【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi