Mozart ピアノ協奏曲第18/26番
(デレク・ハン(p)/フリーマン/フィルハーモニア管弦楽団)



Mozart

ピアノ協奏曲第18番 変ロ長調 K452
ピアノ協奏曲第26番 ニ長調 K537

デレク・ハン(p)/フリーマン/フィルハーモニア管弦楽団

BRILLIANT 99326 1995年録音  40枚組9,500円で買ったMozart MasterWorksのウチの一枚。

 体調が悪かったり、精神的に息詰まったりすると、音楽を聴いて楽しめないときがあるし、聴く気さえ起こらないことさえある。そんなときの特効薬はMozart なんです。とくにピアノ協奏曲がよく効いて、まちがいなく癒やされます。ま、どんな曲でも、どんな演奏でもたいてい効きます。お試しあれ。

 昨日はちょっと酒席につきあったけど、9時までには家に着いたし(通勤時間20分)、寝たのも早かったはず。どうも調子が悪いのは、風邪でも惹いたのか・・・・、それとも溜めに溜めた困難な仕事を、そろそろこなさなきゃ、という精神的圧迫か。こんなときにBeeやんはつらい。Bruckner ? 勘弁してくださいよ。Mahler ! とんでもない。

 と、届いたメールを見ると「信じられない格安で、素晴らしいMozart のピアノ協奏曲全集買いました」との情報。あれ?これ、持っていたよね、と巨大セットものMozart BOXを開けるや、真ん中あたりを引っぱり出すとこのCDでした。ワタシのは全集ではなくて、でも、ほとんど主要な曲は揃っていて、ま、文句ありません。(後に確認、複数台のピアノと初期編曲を除く一応全集でした)

 BRILLIANTは借り音源ばかりなのですが、ロンドンのヘンリー・ウッド・ホールという録音会場、プロデューサー・エンジニアの名前も明記。但し、デレク・ハンというひとは初耳。フリーマンはあちこちでよく見かけます。フィルハーモニア管は言わずもがな。録音が素晴らしいし、演奏が極上で文句なし。見かけたら買ってまちがいなし。後悔させません。(責任はとりませんが)

 まず、第18番の変ロ長調協奏曲。この曲の第2楽章「アンダンテ」が、フィガロの結婚のアリア(?カヴァティーナ?「なくしまった」だったかな)とよく似ていて、聴くたび思い出します。Mozart の協奏曲は、どれを聴いても歌〜ひとの声による〜を連想させて、幸せになります。ソロが楽器であることを忘れさせる快感。

 誰でも気付くでしょうが、オケが極上。Mozart の協奏曲はかなりヘボいバックでも平気ですが、スッキリとして、あまり強烈で分厚い個性は発揮しないでいただきたいもの。フィルハーモニア管弦楽団は、むかしからEMIのヘロっとした録音で損をしていましたが、明るくて軽快で透明な響きがツボにハマると、さぁたいへん。弦の控えめな歌に、かなりセクシー(濃厚じゃないですよ)な木管が要所を締めて言うことありません。

 ハーンのピアノは、素直で淡々として、作為や虚飾とは無縁の無垢な響き。思い切ったテンポの揺れや、ルバートがあるわけじゃなく、へんに深刻ぶったりしない。粗さはなくて、細部までていねいだけど、ほとんど演奏者の個性をナマで感じさせない、自然さ。弾むようなリズムではないけれど、しっとりとした味わい深し。カデンツァも、ワタシの少ない知識ですがあまり聴いたことがないような旋律でした。(2000年6月10日更新)


<比較対象盤>

Mozart

ピアノ協奏曲第18番 変ロ長調 K452(1965年録音)
ピアノ協奏曲第26番 ニ長調 K537(1965年録音)

アンダ(p)/カメラータ・アカデミカ・ザルツブルグ・モーツァルテウム
DG 429 001-2より 10枚組11,250円(全集)で1991年に購入(残念ながら@1,000以上)

 やはりこういった名曲は、全集で揃えておきたいもの。LP時代はヘブラーのが手元にありました。アンダの全集は、弾き振りのオケが粗かったり、録音がやや古さを感じさせますが、座右に置くにふさわしい価値ある演奏。ピアノは木訥で、しっかりとした打鍵であり、誠実さがにじみます。洗練されないが、暖かい演奏です。第18番の変ロ長調協奏曲・第2楽章「アンダンテ」のしみじみとした情感がたまらない。

 ヤンドー(NAXOS)の全集も、クセがなくて、なにより価格が安く手に入りやすいのがありがたい。


【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi