Mahler 交響曲第4番ト長調(ベルナルト・ハイティンク/
バイエルン放送交響楽団/ユリアーネ・バンゼ(s)/2005年ライヴ)


BR Classics Mahler

交響曲第4番ト長調

ベルナルト・ハイティンク/バイエルン放送交響楽団/ユリアーネ・バンゼ(s)

BR Classics 2005年ライヴ

 最近ちょっとご無沙汰だけれど、Bernard Haitink(1929-2021阿蘭陀)のMahler音源はそれなりに聴いてきたつもり。ところがバイエルン放送交響楽団との一連のライヴ録音は眼中から抜け落ちておりました。76歳の記録はこの作品4種目?若い頃からオモロくないほどムリのないオーソドックスなスタイルのまま、味わい深い円熟をじょじょに進んで、どれも外れがない。南独逸の温かみと厚み、痺れるような渋い重心の低いサウンドを活かして、夢見るような穏健な旋律を堪能できました。

 残響豊かにしっとりとした音質も極上。ここ最近大仰なMahlerは敬遠気味、全曲中もっとも小ぶりに優しい作品だったら、耳にも心臓にも優しい。

 1901年初演。四管編成だけどトロンボーンとチューバを欠いて、比較的小ぶりな印象の作品。

 第1楽章「Bedachtig, nicht eilen(中庸の速さで、速すぎずに)」夢の中でサンタさんが接近するような鈴とフルートから始まって、穏健平和なシアワセの旋律が歌います。朗々とした節回しにも過不足のない抑制が効いてしみじみ、滋味深いバイエルン放送交響楽団のサウンドはあわてず、落ち着いて静謐。上手いオーケストラですね。(17:22)

 第2楽章「In gemachlicher Bewegung, ohne Hast(落ち着いたテンポで、慌ただしくなく)」冒頭ホルン、特殊調弦のヴァイオリン・ソロは怪しくも美しく(「友ハイン(死神)は演奏する」)デリケートに始まって、ちょっぴり不安げに懐かしいスケルツォ。落ち着いて明晰な3/8拍子のリズムはスムーズ、しみじみ優雅に安寧でした。(9:05)

 第3楽章「Ruhevoll, poco adagio(静かに、少しゆるやかに)」もっとも長く、粛々延々とメルヘンな旋律が変奏される全曲の白眉。テンポや表情、強弱の変化は落ち着いてムリなく流れて静謐、痺れるような弦や深みのあるホルンは最高でした。ラスト満を持してのクライマックスの大爆発!〜そして浄化され天に登るような収束から・・・(20:40)そのまま途切れず

 第4楽章「Sehr behaglich(非常に心地よく)」Juliane Banse(1969-独逸)の声はちょっぴり古風に、しっとり抑制された品を感じさせるもの。これはいままで聴いた中でも自分の理想に近いソプラノでした。夢見るように優しい旋律と、ヒステリックな部分が繰り返され、その対比、切り替えにも余裕を感じさせる落ち着きがありました。(9:29)

(2026年7月25日)

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written by wabisuke hayashi