Larry Adler Harmonica Virtuoso


SP
!? Geshwin

ラプソディ・イン・ブルー(6:24)*

Kreisler

ウィーン奇想曲(3:26)2台ピアノ伴奏

de Falla

火祭りの踊り(3:25)

Ravel

ボレロ(3:35)

Porter

あなたはしっかり私のもの(I've Got You Under My Skin)(3:34)

Kern

煙が目に染みる(3:10)

Conrad

コンチネンタル(The Gay Divorcee)(2:47)

ラリー・アドラー(ハーモニカ)*Carol Gibbons/The Savoy Hotel Orpheans /管弦楽団

SP復刻(ネット音源)

  Lee Oscar(1948-)って知ってますか?1970年台だったかな、テレビCMなどにも起用され、小粋で哀愁のハーモニカはお気に入りでした。FMからエア・チェックしたカセット・テープでよう聴きましたよ・・・(遠い目。どれも死語となった・・・)Larry Adler(1914ー2001)は1948年当時の亜米利加”赤狩り”により英国移住を余儀なくされ、当時の著名な作曲家より多く作品献呈を受けている由、Vaughan Williamsなんて有名ですよね。ハーモニカは独学だったらしい。これは1920-40年台亜米利加時代の録音でしょう。自分は世代的にステレオLP以降だから、SPは”見たことがある”程度、ネット時代となって”旧き佳き亜米利加”を自由に聴けるようになって、立派な音質水準にいつも驚かされます。収録時間の制限から、皆短いけれど(ラプソディ・イン・ブルーはSP2面)音楽の姿を愉しむのになんの不満もありません。

 どれも驚くべき短縮具合だけれど、オリジナルより十分ほど短くカットした快速「ラプソディ・イン・ブルー」は変幻自在表情豊かなこと!題名通り「ラプソディック」にノリノリ。The Savoy Hotel Orpheansは1920年台には著名な英国のバンドだったらしい。「ウィーン奇想曲」はほとんどオリジナル、ヴァイオリンよりハーモニカが下品!なことはない、優雅に歌って超絶技巧、これだけピアノ伴奏となります。

 「火祭りの歌」の躍動(たしか当時、ルービンシュタインのパフォーマンスが人気だったはず)「ボレロ」をムリムリSP片面収録とは・・・1928年の作品だから当時ほかほかの現代音楽、こうして亜米利加にて編曲版が録音されるくらいだから、世界で人気だったんやろなぁ、想像つきますよ。ま、ハーモニカが主旋律を奏でるだけだから3分少々が限界かも。

 あとは当時の人気作品、誰でも知っている”旧き佳き亜米利加”旋律ばかり。硬軟取り混ぜて、こういった音楽が受容された亜米利加の懐の深さ、幅の広さに感心いたします。ま、この後、マーカーシズムが吹き荒れて(チャップリンも追い出された。1954年に終焉)いろいろあったけれど、21世紀にこうして音楽を楽しめることに感謝。

(2018年11月11日)

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written by wabisuke hayashi