Kalinnikov交響曲第1番ト短調/Glinka 舞曲/華麗なる狂詩曲
(サミュエル・フリードマン/ロシア・フィル)


ARTENOVA 74321 65414 2 中古315円にて入手 Kalinnikov

交響曲第1番ト短調

Glinka

歌劇「ルスランとリュドミュラ」より舞曲

華麗なる狂詩曲「ホタ・アラゴネーサ」

サミュエル・フリードマン/ロシア・フィルハーモニック管弦楽団

ARTENOVA 74321 65414 2 1996年録音  中古315円にて入手

 2006年頃からCD在庫の意欲的削減を目指し、オークションに(激安良心価格+送料にて)出品してきました。ところが2008年後半の世界的景気失速を受け(たせいか?)ここ最近ちっとも動かない。売れて下さらない。上手い具合にCD購入意欲も薄れてきたが、サイト用原稿執筆大苦戦の度合いは増すばかり。先入観と悪慣れした聴き手の音楽対峙姿勢が主要因であることは自明の理、もともと【♪ KechiKechi Classics ♪】の趣旨は「知名度、価格と音楽の価値は関係ない」ということだったし、まず、音楽への素直で謙虚な感動なくして、文書など書けるわけがない!(いくらド・シロウトの戯れ言とはいえ)

 サミュエル・フリードマンは1940年生まれのヴェテラン、旧ソヴィエット出身だけれどイスラエルに出国してキャリアを積んだ人らしい。時代は変わって、こうして露西亜にて録音ができるようになったんですね。ロシア・フィル(ロシア・ナショナル・フィルに非ず)は混迷するご当地オケ事情情報にて、ほかNAXOSでCDが出ている録音用都度編成オケらしい、という情報でした。一時は大人気だったKalinnikovだけれど、このCDの評判はすこぶる悪かった(演奏も録音も)みたい〜だけれど、もう入手困難でしょ、ワタシはたっぷり、しっかり堪能いたしました。作品収録だって魅力的。

 

ワタシはけっこう気に入っておるんです・・・人懐こい旋律が全編を支配して、楽しい作品をわかりやすく実感させて下さいました。ヴェリ・ベストじゃなくっても、切り捨てるには惜しい存在でしょ。43分以上掛かっているからテンポは遅めか(第1楽章提示部繰り返し有/全編カットなし)。フィル・アップはGlinkaでして・・・聴く機会の少ない佳曲であります。前者は優雅かつ牧歌的であり、後者はカスタネット大活躍!の楽しげな作品〜音楽の見聞を広げるに充分なCD也

たしかに洗練されないアンサンブルであり、とくに最終楽章の遅いテンポは雄大なるスケールを表現するに至らず、少々間延びした感じに・・・でも、ワタシはこの演奏をとても楽しみました。演歌風クサい旋律がとてもわかりやすく魅力的に表現されておりました

・・・これはサイト内検索したら「音楽日誌」へのコメントが出てきたもの。交響曲はトータル43:21(既出CD中最長らしい)。手持ちのテオドール・クチャル盤(NAXOS)が39分ほどだから少々テンポは遅い。アンサンブルはやや雑然と洗練されなくても、迫力と(金管も弦も)厚みは充分、録音だってそう悪くない(〜この辺りの評価はオーディオ専門の方のご意見要望)。”人懐こい旋律”〜ほんまにわかりやすい露西亜哀愁のメロディでして、第1楽章から切々として泣かせる歌謡風情が堪らぬ魅力!懐かしい、わかりやすい。不器用で、時にテンションが(ちょっぴり)緩む第1楽章15:32。

 第2楽章「アンダンテ」は、弦とハープ、木管が絡み合う幻想的な静謐さ。ホルンは余裕の実力者なんじゃないでしょうか。ここも洗練に艶に欠けるといえば、そう言えないこともない。第3楽章「アレグロ」はスケルツォ楽章であって、まるで村祭りの雰囲気横溢。迫力とメリハリあと三割増!願いたいところだけれど、素朴な喜びを損なうほどでもない。中間部のしっとりと寂しげな歌もエエじゃないか。

 問題は最終楽章11:51であって、カット有アーベントロート盤のほぼ2倍。第1楽章旋律が明るく変身して回帰いたします。おそらくは彼(か)の懐かしい旋律をいっそう念入りに、じっくり噛み締めた表現を目指したのでしょう。但し、テンションが継続しない、細部に拘泥して全体構成が曖昧になる、なにより元気が不足して圧巻の盛り上がりに至らない・・・が、これでも作品の魅力はちゃんと伝わる、としておきましょう。金管の迫力は露西亜の伝統なんですね。

 Glinkaといえば歌劇「ルスランとリュドミュラ」序曲ばかりで、他の作品を聴けることに感謝いたしましょう。「舞曲」は14:20に及ぶけっこうな長さであり、優雅で楚々とした旋律を誇ります。当時の(フランス系)オペラにはバレエ場面が必須だったから、その流れなのかな?ここでの繊細なるアンサンブルは文句なし。(オーボエも上手い)

 「ホタ・アラゴネーサ」は吹奏楽なんかで、よく演奏されますよね。スペイン・アラゴン地方のホタ(民謡)は熱狂的なリズムなんだそう。トスカニーニの圧倒的な熱演が存在するらしいが、ワタシは(少なくともCD時代に入ってから)これしか聴いたことはありません。静かな序奏の後、楽しげで溌剌としたリズムが躍動して、カスネットも乱入!いかにもド・シロウトが想像するところの”スペイン風”でした。

 まず作品をしっかり楽しみましょう、という原点でもあります。著名作品、演奏ばかりで油断していると音楽聴取=感動の幅は縮まっちゃうんです。

  (2009年7月3日)

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi