自主CDの完成度LPレコードを諦めたのが(世間より遅くて)1994年頃、データでの音楽賞鑑賞を開始したのは今年2012年となります。CDがディジタル・データであるといった認識は21世紀に入った頃から認識していたけれど、”図書館でCD借りてコピーする”みたいな悪の行状とは無縁でした。やがて、パブリック・ドメインといった概念が普及してデータはネットで落とし放題、それは主にiPod用だったのだろうが、ワタシはわざわざ再度.wavファイルに変換してCDRに焼き付ける=自主CDとしておりました。(物好き)この件、千度【♪ KechiKechi Classics ♪】にて言及済み。 ここ最近の変化は、”自主CD化する前にiPodにて確認する”〜それ以前はいきなりデータをCDRに焼いて、ようやく音楽を聴きだしたら(演奏内容的に、音質的に)がっかり!=大失敗、そんな愚かな行為を繰り返し、資源のムダ遣いを経、やがて数年。現在、自ら熟練の域に達しつつある〜そんな自覚ありますよ。iPodにて事前確認するようになった〜それだけ。誰にも褒められないワザなので、自分で書いておきましょう。
1) ありきたりな、評価の定まった音源に非ず、それなりマニアックなものであること
Beethoven
ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品61
Bach
二台のヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043 ヘルマン・クレッバース(v)/テオ・オロフ(v)*/ウィレム・ヴァン・オッテルロー/レジデンティ管弦楽団(ハーグ) リンク先のWikiでは言及されていないが、ヘルマン・クレッバース(1923年〜?)は、コンセルトヘボウの名物コンマスとして著名、1970年代にはBeethoven などステレオ録音を残しておりました。旧録音って、存在さえ知りませんでしたよ、CDになってませんよね(知らぬだけかも)。テオ・オロフ(1924年〜?)はハーグのオーケストラのコンマスだったのか。LP2枚分はCDR一枚分にぴたり!収まりました。合格。本国では意外と不遇な晩年であった(らしい。オーストラリアにて1978年客死)オッテルローも楽しみ。 音質かなり良好。オッテルローのオーケストラが意外なほどリキが入って荒々しく、推進力有。クレッバースのソロはヴィヴィッド、表情豊に歌って、コンマス出身に時に見られる(こともある)”繊細で線が細い”〜なんてことはない。中庸〜やや遅めのテンポ、決然として硬派、かつ浪漫に揺れ動くBeethoven 也。当時30歳に届かぬ若者に、技術云々問題あろうはずもなし。第2楽章「ラルゲット」〜スケール大きな表現が一番気に入りました。 Beeやん苦手と公言するワタシも、この(優しい)作品はお気に入りですよ。2曲のロマンスはもっと好き。彼(か)の厳つい顔から想像も付かぬ、甘美な旋律じゃないっすか。大時代的表現に非ず、センスとしてはモダーン。こぎれいにまとめた演奏じゃないんです。骨太な表現に好感を抱きました。但し、Bach はテンポ遅め、重すぎて違和感有。それでも第2楽章 ラルゴ・マ・ノン・タントに於ける纏綿としたソロの絡み合いは素敵だし、このスタイルに耳慣れた第3楽章 アレグロに至って、熱のこもったノリを堪能可能。
もう一枚、例示
イタリア協奏曲ヘ長調 BWV971(1959年) ラルフ・カークパトリック(cem)/ベルンハルト・パウムガルトナー/ルツェルン音楽祭管弦楽団 出典はこのサイト。「音楽日誌」にて ” カークパトリックはステレオ初期迄の録音、演目的にやや(当時の大スター)カール・リヒターとレーベル内で競合していて、結果的にあまり注目されておりません。挙げ句、古楽器時代がやってきたでしょ?この録音もメカニカルな現代楽器サウンド(でも大仰な表現じゃない)。ちゃんとしたステレオ、例の如し前のめりノリノリの勢い、緊張感たっぷりの演奏を聴かせて下さいます。イタリア協奏曲はLP時代に聴いた記憶はあるけれど、協奏曲は存在さえ知りませんでした”時間切れコメントを残したとおり。ステレオ録音だし、音質はかなり良好。 問題は余白をどう埋めるか?(ちょっと関係薄いんだけれど)Mozart 交響曲第25番ト短調K.183〜ジョン・バルビローリ/ニューヨーク・フィル(1941年)・・・少々以前に、Ralph Vaughan Williams 交響曲第5番ニ長調(1944年SP旧録音)を拝聴したときに、いっしょにダウンロードしておいた音源也。自信はないけれど、CD未復刻?SP針音かなりあるが、音質そのものはかなり鮮明、いつもの纏綿たるバルビローリより若さの勢い+トスカニーニの影響を受けたであろう強烈なテンション+お厚みのあるオーケストラの響きが印象的でした。これにてCDR満杯。 と、まぁ、休日の度にこんな作業ばかりしていて、早朝ウォーキング+ストレッチにて運動不足を補いつつ、お籠もり趣味な毎日であります。 (2012年3月18日)
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