「モンマルトルのカフェで」 街角でクラシックV


Victor VICC-2054 Saint-Sa"ens

白鳥(長谷川陽子(vc)/藤井一興(p))

Bizet

歌劇「カルメン」前奏曲(ロビン・ステープルトン/ロイヤル・フィル)

組曲「アルルの女」より「メヌエット」(パトリック・ガロワ(fl)/ジャック・メルシェ/ルクセンブルク放送管弦楽団)

Faure

夢のあとで(ブルーノ・ラブラント(br)/マーク・デュラン(p))

Debussy

牧神の午後への前奏曲(パトリック・ガロワ(fl)/マルティーヌ・ジュリオ(hp)/フィリップ・ブライト/フランス室内管弦楽団)

小組曲より「小舟にて」(石岡久乃/安宅薫(p))

亜麻色の髪の乙女(ダン・タイソン(p))

Reynaldo Hahn(1875ー1947仏蘭西)

私の歌に翼があったなら(ブルーノ・ラブラント(br)/マーク・デュラン(p))

Ducas

交響詩「魔法使いの弟子」(ロビン・ステープルトン/ロイヤル・フィル)

Ravel

ボレロ(モートン・グールド/ロンドン交響楽団)

Victor VICC-2054

 数日前、「ベスト・ウィーン・フィル100」に関連して、「こういったオムニバス物はあまり好まない」と「音楽日誌」に書いた矢先、こんなコンピレーションCDを思い出しました。BOOK・OFF@250の値札付き、番号で検索してもネットでは情報取得不能、それなり知名度ある演奏もオリジナルの音源を探せません。売ることもできないでしょう。なかなか考えられた選曲+演奏の質音質とも良好です。「モンマルトルのカフェで」なんて題名、こっ恥ずかしくてお尻のあたりがむず痒くなりそうな趣向でございます。1991年バブル崩壊を迎える頃の発売。

 「牧神の午後への前奏曲」交響詩「魔法使いの弟子」「ボレロ」を核として、あとは雰囲気ある小品で埋めたのでしょう。現在では入手不可能ぽい、マニアな音源が続きます。誰でも知っている優雅な「白鳥」は現役で活躍する長谷川陽子さんのしっとりとした演奏、若い頃のものでしょう。ピアノが「クラシックミステリー 名曲探偵アマデウス」で馴染みの藤井一興さんというのも豪華組み合わせ。次は一転!賑々しい「カルメン」前奏曲担当はRobin Stapleton、この人の情報が探せません。一流オケを率いて元気いっぱいであります。

 誰でも知っている「アルルの女」からの「メヌエット」はフルートが美しい作品。名手Patrick Gallois(1956ー仏蘭西)もいつのまにか還暦過ぎ、Jacques Mercier(1945-仏蘭西)もヴェテラン、軽い音楽の録音が多く出ているようです。記憶ではフルート二本のはず、ここでは(主に)一本ソロ用に編曲されて、他の絡むべき木管も目立たぬもの。「夢のあとで」はチェロのソロが有名だけど、もともと歌曲だったそう。仏蘭西語は理解できぬけれど”夢で出会った美しい女性と幻想的な世界が描かれ、夢から覚め現実に残された主人公の哀しい叫びが無情にも響き渡る”とはネットから勝手に引用したもの。言語のニュアンスから遣る瀬ない官能がしっかり伝わるエッチな歌でございました。Bruno Laplante(1938-加奈陀)はおそらく仏蘭西語圏出身なのでしょう。

 Debussyの代表作「牧神午後への前奏曲」これはフルート向け音源を切り貼りして収録に留まらぬもの。フルート+ハープ+弦楽四重奏の室内楽編曲なんです。いくつかの木管パートが弦に置き換えられ、フルートとハープの存在が際立てサウンドは単彩に美しくデリケートなもの。珠玉のような「小組曲」よりピアノ連弾による「小舟にて」はこれがオリジナルなんです。ピアノ・デュオ「プリムローズ・マジック」のお二人、「のだめカンタービレ」の音源も担当されたそう。Debussyの代表的なピアノ作品「亜麻色の髪乙女」はご存知Dang Thai Son(ケ泰山1958-越南)はニュアンスに富んで、ひっそり静謐な演奏でした。

 Reynaldo Hahn(1875ー1947仏蘭西)は初耳でした。「私の歌に翼があったなら」はなんと!12歳の作品とか。甘く憧憬に溢れた詩の内容はリンク先に委ねておきましょう。「魔法使いの弟子」にロビン・ステープルトン再登場。Paul Ducas唯一無二のヒット作品はユーモラスであり、多彩な管弦楽が効果的なもの、オケは上手いけどちょいと四角四面なオモロない演奏であります。(11:03)

 ラストは「ボレロ」。ここに軽重取り混ぜて多才なモートン・グールド(Morton Gould, 1913ー1996亜米利加)登場。1979年のディジタル録音らしい。優秀なオケを従えて、ゆったりとしたイン・テンポ、クールに整って冷静な風情・・・と思ったら途中ギヤを入れ替えて熱気が加わっていきます。(テンポは変わらない)全体にやや重くて、爆発は足りない感じ。(16:34)

(2019年2月24日)

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written by wabisuke hayashi