Satie「ジムノペディ」/Ravel 「クープランの墓」/Honegger「夏の牧歌」/
Milhaud「屋根の上の牝牛」(ウラディミール・ゴルシュマン/コンサート・アーツ管弦楽団)


仏キャピトル P8244/稀少LP盤なんだそうです Satie

ジムノペディ第1/3番(Debussy編)/第2番(Richard Jones編)

Ravel

クープランの墓

Honegger

夏の牧歌

Milhaud

屋根の上の牝牛

ウラディミール・ゴルシュマン/コンサート・アーツ管弦楽団

NMLにて。1950年頃?の録音。LP(写真)は仏キャピトル P8244/稀少LP盤なんだそうです

 2009年6月「音楽日誌」の言及があって、曰く

”明るいサウンド、思わぬ豊かな響きのアンサンブルも優秀です。アンニュイな雰囲気は期待できないけど、健康的で立派な演奏也。「クープランの墓」はオーボエ中心の妙な(ちょっとシンプルな)編曲であって、セクシーな雰囲気には少々不足でしょうか。(BBSにてご指摘有、NMLのコメントが誤っており、正真正銘のRavel によるオーケストレーションとのこと/録音、演奏印象か・・・とはド・シロウトの醜い言い訳です)「夏の牧歌」も高原を吹き渡る涼風とはちょっと異なる・・・が、「屋根の上の牛」のバカ騒ぎは最高”

 これはBBSにて丁寧なるご指導があり、

米キャピトルのこのゴルシュマンの演奏は、隠れた名盤だと密かに思っていたのですが、NMLに入っていたのに驚きました。恐るべしNML。
この録音のために特別に編曲された「ジムノペディの2番」はドビュッシーの編曲と比べても聴き劣りがしないし、涼風が吹きぬけるような速いテンポの「夏の牧歌」も好きな演奏です。 NMLでは変な表記になっていますが、「クープランの墓」はラヴェル自身の純正な編曲です。第3曲メヌエットの最後の部分のテンポの落とし方など絶品。
オケも極上で、オーボエのA.Goltzerは、長らくニューヨークフィルの副首席だった人で、この録音当時はセントルイス響の首席だったはず。 全編小粋でモダーンな演奏で、選曲も洒落ていますね。
 それを受けてあわてて言及+(クサい)言い訳(人間、馬齢を重ねると謙虚さを失いがち)
”明るいサウンド、思わぬ豊かな響きのアンサンブルも優秀です。アンニュイな雰囲気は期待できないけど、健康的で立派な演奏”とはラスト聴いた(馴染みでわかりやすい)Milhaud 「屋根の上の牛」の印象だけなんです。これだって、テンポが緩急自在でもの凄くヴィヴィッド!

「クープランの墓」はわざわざ「編曲」となっているし、ゴルツァー(ob)のクレジットがあるくらいだし、オーボエが目立つ録音ということもあって、いくつかのパートを刈り込んだのかな?と信じておりました。大好きな作品であって、途中元気な躍動部分もあって「健康的で立派」と書いたが、考えてみればRavel って、けっこう四角四面無遠慮なリズムで、優雅な部分との対比を作りますもんね。

Satie 3つのジムノペディ(管弦楽版)は、嫌らしいくらいに雰囲気たっぷり、Honegger 夏の牧歌はホルンがもっと浮き立つような演奏(録音)を期待したのでしょう。なんせホルン吹きが絶賛しているんだから、これが正しい姿なのかも。いずれ、素晴らしい充実アンサンブル。1950年代のアメリカにこんな音楽が花開いていたんです。

 この音源を詳細取り上げているのは竹内貴久雄さんのブログであり、その微に入り細をうがつが如くの文章にワタシ如きが云々すべきものはなにもありません。山本さんも同じLPを聴いていらっしゃいます。ま、亜米利加のオケだし、ゴルシュマンは(知名度的に)通方面の人、しかもモノラル録音だからCD復刻再発売というのは難しいのでしょう(おそらく絶対に売れない/商売にならぬ)こうしてネット音源として多くの人に聴かれる状態に至ったことは喜ばしいが、マニアは悔しく思っているかも。

 ワタシにはお気に入りの作品ばかりだし、1950年代、希望に充ち豊かな亜米利加時代録音を好みます。「覆面オケ」(コンサート・アーツ管弦楽団/セントルイス響の可能性も有)というのも趣味のウチ。市井のド・シロウトはムツかしいことを考えずに、音楽をそのまま素直に堪能すればよろしい。

 あとは要らぬ追加コメント=蛇足のみ、少々。ジムノペディはオリジナルに如(し)くものなしとは思うが、Debussyの妖しいサウンドに充ちた編曲も素敵なもの。但し、何故か第2番を欠いて残念だったのを埋めて下さる貴重な録音。Richard Jonesの編曲も負けず劣らず雰囲気たっぷりです。しっとりとしたアンサンブルは神妙な味わい有。「クープランの墓」はお気に入りRavel 中、屈指の傑作であって(先に書いた通り)ゴルツァーのオーボエが中心となって目立つ録音です。浮き立つような華やかさ、そしてどのパートもじつに上手い、明晰、繊細なアンサンブル。そしてヴィヴィッド。亜米利加のオケとは俄に信じがたい。

 Honeggerの「夏の牧歌」は大好きな作品でして、真っ青な空、緑溢れる高原を涼風が吹き抜ける・・・といった風情の名曲であります。主役はホルン。上記、初耳のワタシはホルンに不満を述べていたが、弦や木管の絡みにやや落ち着きが足りない(と感じた)、ということでしょう。この作品にはもっと鮮明なる音質が必要なのかも。モノラルながら、かなり奥行きやら空間を感じさせるが。「屋根の上の牝牛」はサンバにリズムに乗った愉しい作品!これが哀愁の旋律部分で頻繁にテンポを(かなり、がっくり)落として、対比鮮烈な演奏です。楽譜指示はどーなっとるんでしょうか。オケは上手いなぁ、ノリノリ、メリハリあって、トランペットなんて朗々と最高。

(2011年9月3日)

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written by wabisuke hayashi