Franck 交響的変奏曲
D'indy 「フランスの山人の歌による交響曲」(カサドシュ)


Franck

交響的変奏曲

D'indy

フランスの山人の歌による交響曲 作品25

オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1958年録音)

CASADESUS

3台のピアノのための協奏曲

デルヴォー/コンセール・コロンヌ(1966年録音)

カサドシュ/G.カサドシュ/J.カサドシュ(p)

MasterWorks PORTRAIT(SONY) MPK 46730  1,225円で購入

 カサドシュが亡くなったのは1972年、日本ではあまり人気のないピアニストでしょうか。ワタシも「20世紀の偉大なるピアニスト」(PHLIPSの偉業)第16巻(456 739-2)を聴くまで、注目すべき存在としては映りませんでした。このCDも購入(大阪はワルツ堂!〜今は亡き)して10年は経っているはず。ルービンシュタインの「交響的変奏曲」(1958年)を偶然に聴く機会を得て、その関連で取り出したもの。

 ああ、良い曲だな。遣る瀬ないピアノの詠嘆と。それをやさしく支える管弦楽の対話。(ルービンシュタイン盤では続けて「前奏曲、コラールとフーガ」が続きます〜もうメロメロ)そういえば、いくつか他のCDもあったはずだよね、と棚を探したらこれが出てきました。1990年代の始めのほうかな?けっこう高く買っているし。

 しっとりとして輝くような音色、粋で清潔なタッチ、上品なる歌いまわし。ルービンシュタインは淡々と自然体ながら、一種官能性(つまりエッチだ、ということだね)を強く感じさせてくれたのに対し、もっと高貴というか、抑制が効いてはいるが、切れ味もありました。冷たい美人みたい。バックは名人オーマンディ〜申し訳ないがウォーレンシュタイン/シンフォニー・オブ・ジ・エア(ルービンシュタイン盤)とは比べものにならない。念入りなる配慮が行き届いていること。豪華だし。音質良好。

 D'indyはLP初期には人気があったはずなのに、ここ最近新しい録音は出ませんね。「フランスの山人」というのは「アルデーシュ地方(ローヌ・アルプ地方アルデーシュ県)で採集した民謡」の引用から来ているらしい。爽やかなFranck (もしくはWagner風とは言い過ぎか)といった作風で、ピアノの雄弁さは「交響変奏曲」を上回ります。

 カサドシュのテクニックの切れを堪能できますよ。雄弁方面とは縁が薄いと思っていたが、この人Beethoven ピアノ協奏曲第5番(ロスバウト指揮。オーマンディとの第4番もあったか)の録音もありました。ソロとしては上記そのまま。華やかだけれど上品で、リキみすぎたり、響きが濁ることはない。線は細目で、濃厚なる豚骨スープではなく、あくまで澄んだ薄味〜しかしながら微妙な深味〜のダシでしょう。オーマンディが思いっきり爆発していて(しかも録音良好で)その対比も思わぬ効果的と思います。

 カサドシュの自作は珍しいし、バックのデルヴォー/コンセール・コロンヌの録音も貴重でしょう。奥様と息子(たしか早逝したはず)との競演。ラプソディックでユーモラス、Bach などを想像するとエラい違いで、もっと複雑、かつリリカルな味わいが剽軽(ひょうきん)か。バックは少人数の弦だけみたいです。ちょっとProkofiev(平易で取っ付きやすいが)の味わい有。第2楽章はFaureかな?貴重な録音です。(2004年2月13日)

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written by wabisuke hayashi