Stravinsky バレエ組曲「火の鳥」「ペトルーシュカ」
(ラハバリ/BRTフィルハーモニー(ブリュッセル)/グロスロット(p))


NAXOS 8.330263 Stravinsky

バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版)
組曲第1番、組曲第2番

アレクサンダー・ラハバリ/BRTフィルハーモニー(ブリュッセル)/グロスロット(p)

NAXOS 8.330263 1990年録音 中古にて350円で購入。

   「通俗名曲」の類だし、指揮者・オケの知名度も弱い。「NAXOS初期のレパートリー埋め」的な録音と思っておりました。1948年イラン生まれのラハバリは、NAXOSにかなりの録音を残した後、DISCOVERというレーベルに移った(というか自分で創設した。たくさん録音がある)が、ここ数年、新録音を見かけません。(見かけないだけで、録音リリースは続いているのかも)どこかで活躍を続けてくれていることを祈ります。

 NAXOSにはBrahms の交響曲が揃っていたが、線が細くで不満でした。でもDebussyがとても良かった。繊細で、色彩が豊かで・・・ということで、この録音も「もしかして」と期待した一枚。で、結果、なかなかの水準。「火の鳥」は今まで聴いたウチのベストを争う可能性も有。

 まず録音が相当によろしい。最強音で音が濁るのは、おそらくワタシのオーディオ的な限界でしょう。それを除けば、柔らかで適度な残響がじつに柔らかく、分離も鮮明。奥行きも、腹にズシンと響く低音も文句なし。タンバリンなんかの小さな楽器の定位が明快なこと。NAXOS初期の録音なので、かなりデジタル臭いカタさがあります。(特にペトルーシュカ)

 「火の鳥」は1919年の演奏会用短縮版だけれど、ぜひ全曲録音して欲しかったところ。オーボエのセクシーな音色を始め、木管の鮮やかさには感心しました。この曲特有のメルヘンな味わいが生きた、どこをとっても美しさ際だつ演奏。テンポは常識的で、エキセントリックなところは見あたらないが、自然な表現が充分心を打ちました。アンサンブルは優秀。


 「ペトルーシュカ」は1947年の編成縮小版。これも悪い演奏ではないが、全体として、少々「軽さ」が気になります。「ロシアの踊り」は、音の立ち上がりが良すぎて、味わいが薄く、うるさい感じ。続く「ペトルーシュカの部屋」は、逆に打楽器のキレが衝撃的。(この辺りは分離最高の音。でもカタい音質)「ワルツ」は上品すぎて、サーカスの安っぽいジンタではない。

 「火の鳥」に比べると、なんとなくモノ足りません。もっと落ち着きが欲しいところ。アンサンブルは上々で、リズム感もあるが、コクが足りない?響きが薄い?これ、もしかしたら楽器編成の縮小が忠実に反映しているのかも知れません。


   「通俗名曲」「NAXOS初期のレパートリー埋め」なんて悪口言いましたが、NAXOSは必ず珍しい曲を、紛れ込ませていたものです。「組曲」なんてあまり聴く機会はないでしょ?(ケーゲル/ライプツィヒ放響の録音が存在)短い曲だけれど、ありがたい配慮。第一番が民族的な舞踊、第2番はユーモラスで「行進曲」「ワルツ」「ポルカ」「ギャロップ」と肩の凝らない楽しさ。


 ラハバリはBrucknerとか数枚買ったはずなのに、棚から探せません。DISCOVERレーベルのラハバリはもう少し、集中して聴いてみたいもの。

 どうでも良いような話しですが、このCD特徴があります。番号は現役でいまでも新品で売っておりますが、「The Golden Classics」というクレジットが付いていて、CD本体のレーベル面がいつもの銀色じゃなくて「黄金色」の下地付き。これ、別枠でなんかセットものでも作ったんでしょうか。(2001年6月23日)


【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi