Dvora'k 交響曲第8番ト長調
(ヘルベルト・カラヤン/ウィーン・フィル1961年)


DECCA 417 744-2 Dvora'k

交響曲第8番ト長調(1961年)

ヘルベルト・カラヤン/ウィーン・フィルハーモニー

英DECCA 417 744-2

 Herbert von Karajan(1908-1989)が50歳そこそこ、壮年だった頃の記録です。フィルハーモニア管弦楽団と主に録音していたEMIを経、ぼちぼちベルリン・フィル(1955年芸術総監督に就任)を使ってドイツ・グラモフォンに録音を開始した頃。どういう経緯かは知らんけど、1960年前後にウィーン・フィルとの録音を集中して行っっておりました。英DECCAの華やか艶々な音質は完全に現役です。ウィーン演奏協会音楽監督(1948ー1960)として関係の深かったウィーン交響楽団との正規録音はなぜかほとんどありません。

 Dvora'k の交響曲第8番ト長調はLP時代、この演奏で作品に出会いました。(ちなみに生演奏ではペーター・シュヴァルツ/札幌交響楽団)第1楽章「Allegro con brio」の始まりはト短調哀愁の序奏は深々とした低弦が味わい厚みたっぷり、やがて明るいト長調の主題が溌剌と歌われて、カラヤンは語り口の上手いこと!フルートの深遠な音色も然り。かなり以前だっけど我ら”アンチ・カラヤン世代”、某音楽ファンとこの演奏を聴いて「しんねりとして節回しがイヤらしい」との感想もありました。たしかに旋律の末尾にそんな風情ありますよ。こちらなんせ小学生からこの演奏が刷り込み、ティンパニの楔、ノリノリのアツい演奏に感銘文句なし。(9:54)

 第2楽章「Adagio」は緩徐楽章、華麗なる加齢を重ねると第2楽章辺り、静かな楽章がお気に入りになるもの、若い頃は苦手でしたよ。淡々としたに風情(木管)に途中、劇的なオケの豪快な咆哮が挟まって効果的。この対比表現が鮮やかなカラヤンの上手さですよ。(11:12)

 第3楽章「Allegretto grazioso - Molto vivace」って本来スケルツォ楽章のところ。これは甘美哀愁のワルツでっせ、ほとんどスラヴ舞曲みたい。ここDvora'kの最高傑作旋律、カラヤンの響きはあくまで甘く、濃密、中間部はスケルツォらしい迫力たっぷり。あまりに決まりすぎて「節回しがイヤらしい」と感じられる人がいてもおかしくない。(6:10)

 第4楽章「Allegro ma non troppo」はカッコ良いですよね。冒頭トランペットがファンファーレを宣言して、チェロのシンプルな主題は師匠筋に当たるBrahms風ほとんどクリソツ。このあとの自由な変奏曲がメロディ・メーカーとしてのDvora'kの真骨頂でっせ。途中、テンポアップしてオケ爆発!金管の迫力MAX!カラヤンは上手いのぉ。ウィーン・フィルはこの辺りが一番セクシーサウンドだったんじゃないの?(9:43)Brahms 交響曲第3番ヘ長調(1960年)には辿りつけませんでした。

(2018年10月21日)

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written by wabisuke hayashi