● To CLASSIC ちょろ聴き

CLASSIC ちょろ聴き(26)


SONY SRCR 2544 図書館で借りて聴きました● Schubert 交響曲第9番ハ長調〜セル/クリーヴランド管(1957年録音)
1970年最晩年の録音が有名だけれど、こちらのほうが録音は良いんじゃないの?(たまたま聴いた状態が悪かっただけか)「ワン・パターンだけれど、これほどリズム感やらフレージングが明快でわかりやすい、正しい音楽が提示された音楽は希有でしょう」(音楽日誌より)ワタシのいい加減な耳の責任大だけれど、ふだん聴き慣れない、思わぬフレーズが強調され、まったく新鮮です。基本、イン・テンポ系だけれど、思わぬタメもストップも豊かさも有。オケが飛び抜けてセクシーとかはないんだけど、どうしてここまで音楽に説得力を持つのか不思議です。聴けば聴くほど、最近セルには完敗状態。(2004年2月15日)

The Cadenza Collection  CDCC 106 中古250円 ● Gershwin パリのアメリカ人〜ミュラー・ランパーツ/ハンブルク放送交響楽団、ラプソディ・イン・ブルー/ピアノ協奏曲ヘ調〜アドルフ・ドレッシャー(p)/ビュンテ/プロ・ムジカ交響楽団
「パリのアメリカ人」が予想外の好演。録音もこれが一番優れている。やや生真面目だけど、しっかりとしたアンサンブルでちゃんとした名曲!としての扱いに満足。ドレッシャーのピアノは、期待よりちょっと落ちました。Gershwinの作品はバリバリ達者に弾けないと。それなりの、ややノリに不足する演奏か。第2楽章な粋な感じは良く出ていますね。バックは時にもたつきます。(トランペットの異様なヴィヴラートはセクシーで聴きもの。2曲で音の感じはとても違う?)最終楽章は気持ちの良い軽快さが溢れました。この作品CDを安く見掛けると、間違いなく買わざるを得ないくらい愛しております。(2004年2月14日)

DECCA POCL-90097 中古890円● 「春の祭典」(1973年)「ペトルーシュカ」(1911年版。1970年録音)〜ラインスドルフ/ロンドン・フィル
とにかく、いままで聴いたことのないパートが細部まで聞こえて、ある意味「聞こえるハズのない音」迄分離して鮮明に出現。打楽器なんかの鮮度(例えばタンバリン)は衝撃的。木管の内声部やら、金管の大絶叫の渦から「おおっ!」というくらい初体験の旋律が浮き出たり。不自然かつ人工的な世界だけれど、なんやらドキドキするのは、もちろん演奏が素晴らしいからか。しっかり、きっちり、全部鳴らすべき音は鳴らしますよ、といった、腕利き職人指揮者のワザでしょう。もちろん、それに輪を掛けているのが優秀録音だけれど。(音楽日誌より再掲) (2004年2月7日)

BRILLIANT  6430 4枚組 1,480円● Ravel 管弦楽曲全集〜インバル/フランス国立放送管弦楽団(1987/88年録音)
クールで(それはともかく)ふくよかさに欠けるような気がする。これは音質問題(後述)だけでは説明できない、素っ気なさ、というか、愛想がない、Ravel の機械のような緻密さ、冷たさが一方的にに強調されたような結果になっていましたね。美しいことに間違いはないが。
録音(の質)が問題で、これは(おそらく)超優秀録音でしょ。高級オーディオ機器+環境があれば、おそらく最高〜ポータブルCDプレーヤーで聴いても、例えば「道化師朝の庭」におけるカスタネットの位置、鮮度、演奏者の大きさ迄はっきり認識されます。これが、自然なる響きに近いのかもしれません。
しかし、なんといっても収録音量レベルが低い。だから、騒音に埋もれる新幹線車中、もしくは音が拡散しがちな自宅のオーディオ環境(拙宅はわりとマシ)だと、印象が散漫になります。音楽に集中できない場合がある。つまり、不自然に特有のパートを強調させない(その逆の代表例が英DECCAか?)音録りの思想・哲学。これは難しくて、正しい、正しくないは別として、所詮録音の世界は別物として「人工的な音響の美」を追求するのも悪いことではないと思います。
帰宅後、部屋のコンポで一部再聴しました。印象がかなり異なって、緻密な繊細さと集中力を堪能。細部のニュアンスが認識可能です。(音楽日誌より再掲)(2004年2月7日)

SONY SBK 46328SONY SBK 48158● Beethoven 交響曲第3番(1957年)/8番(1961年)、第4番(1963年)/7番(1959年)+「シュテファン王」序曲〜セル/クリーヴランド管
(前回未聴で済ませちゃったので、少々コメントを)結論的にワタシはセルが好きなんです。「美しく聴かせよう」とか「しみじみ歌いましょう」ということではなく、正確に、明快に、誠実に演奏すれば、自ずから名曲としての真価は表出する、ということでしょうか。第7番終楽章は燃えるよう!以前聴いたBrahms 、Mahler とまったく同じ思いに、この度も襟を糺される思い有。
これほど峻厳で高潔でストレートで正しい演奏は滅多に経験できない。名曲が名曲として、文句なく、余すところなくその真価を聴衆に伝えるワザがすべてここに揃っています。すごい。(音楽日誌より再掲) ・・・但し、体調不良時にはお奨めできない。(2004年2月7日)

PHILIPS PHCP-9640 図書館で借りて聴きました● Bach ヴァイオリン・ソナタ集 BWV1014-1019〜グリュミオー(v)/サルトリ(cem)(1963年録音)
これは旧録音でして、LP時代愛聴というか、この録音を聴いているときにグリュミオーの逝去を知った、という思い入れ深いもの。1978/80年の新録音を手に入れていたので、CDはこれでいいや、と思っていたが、こちらのほうがいっそう甘い音色、しかも端正で、切々とした集中力を感じます。Bach をこんなセクシーに艶っぽく、そっと耳許で呟くように(ね、泣いてもいい?〜なんて)演ってもいいの?(いいんです!)というくらい、おそらくは異形なスタイルなんだろうが、この魅力から逃れられない。ハ短調(BWV1017)に涙してくれ!(2004年2月7日)

EMI TOCE 19015 図書館で借りて聴きました● Delius 「フェニモアとゲルダ」「春、初めてのカッコウを聞いて」「川の上の夏の夜」「夜明け前の歌」「イルメリン」「ラ・カリンダ」〜ハンドリー/ロンドン・フィルハーモニー(1977年録音)
こんなに優しく、透明な音楽を聴いていると、現代社会に生きられないかもね。ビーチャムもバルビローリも素敵だけど、知名度的に地味なハンドリーだって凄腕名人です。ロンドン・フィルがここまで透明無垢に響くとは。静かで控えめな愉悦感に充たされ、しっかりとしたリズム感もあります。EMIとは思えぬ極上の録音水準も文句なし。上記、Bach とは別な意味で涙・涙の一枚でした。売ってませんか?安く。(2004年2月7日)

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
▲To Top Page.▲
written by wabisuke hayashi