Bach ゴールドベルク変奏曲 BWV988(チェン・ピ=シェン(p))Bach ゴールドベルク変奏曲 BWV988 チェン・ピ=シェン(p) NAXOS 8.550078 1985年録音 中古で380円にて購入 NAXOSは岡山でも買えます。でも@980する。消費税入れると1,000円を超えるから腹立って買えない。これは近所の古本屋さん、兼、中古ゲームソフト屋さん、アダルト・ビデオ販売屋さんでみつけたCD。つまり中古CDもあって、クラシック一律@380はありがたい。(数枚しかないけれど)このCDはNAXOSでも、ごく初期のものでしょう。(もう廃盤になったかも)台湾の女性ピアニストだそう。 このCD自体の存在は早くから知っていたけど、この曲はお気に入りで数種類(え〜と正確にいうと5種類)持っていたし、ま、安かったらついでに買って「ビンゴ!」でしたね。有名な冒頭の「アリア」が、スッキリサッパリしていて、軽快で爽やかなんです。で、そのあとが予想できる嬉しさ。全曲で55分だから繰り返しはしていません。 1950年生まれというから、世代的にそんなに若いわけじゃないけれど、リズム感が独特。腰がないというか、タメがないというか、サラリと流していて、軽いんです。「流して、軽い」というときこえが悪いが、充分明快で、曖昧さはなし。音色にそう色気はないが、濁りはないし、なによりノリがじつに気持ちヨロシ。 ややスタッカートぎみで、そういうとグールドか?というイメージ〜影響は受けているでしょうが、ずっとフツウっぽくて瑞々しい響き。「軽い」というのは「強面ではない」「リキみがない」と理解してください。聴いていて、こんな疲れない、気持ちのよい演奏も珍しい。もったいつけたレガート表現も皆無。 これは東洋人の感性でしょうか。悪い意味での「伝統の重さ」から解放されていて、そっけないように淡々と進めていくけれど、味わいは深い。そして、やさしい。(あの悲しげで、グールドが歌いながら演奏している第25変奏曲も、トツトツとしていて、かえって秘めたる悲しみが表出される・・・・・・と思うのは誤解?) 適度な残響とひろがりが最高の録音です。ピアノの録音って、むずかしいんでしょ?NAXOSの初期録音の中には、デジタル臭さまる出しのカタい音もありましたからね、安心しました。これは拾いものの一枚。(2000年6月2日更新)
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