Bruckner 交響曲第6番イ長調
(レミー・バロー/ウッパー・オーストリア・ユース交響楽団)


Gramola99127 Bruckner

交響曲第6番イ長調(1881年縞・B.-G. コールス版)

レミー・バロー/ウッパー・オーストリア・ユース交響楽団

Gramola99127 リンツ聖フローリアン修道院教会2016年ライヴ

 インフルエンザ+その後遺症に苦しんだ翌月2018年3月は偶然、Bruckner交響曲を全曲拝聴いたしました。最終日3月31日、やや苦手な第6番を見知らぬ指揮者オケで聴いてみたら驚き!思わぬ感銘をいただいて、作品そのものの見方を変えてしまいました。以下「音楽日誌」手抜きコピペ。

 Remy Ballot (1977-)って仏蘭西の若手なのですね。もともとヴァイオリニスト、チェリビダッケの弟子筋とのこと。”第6番は第5番以降、傑作連続の中ではワン・ランク落ちる”そう勝手に決めつけて幾十年、とうとうこの演奏に出会って開眼!あまり作品を聴いていないし、版のことはいつにも増して知識皆無、初耳状態でした。(作品との出会いはFM放送から流れた朝比奈隆/トーンキュンストラー管弦楽団の演奏会だったっけ?)第1楽章「Maestoso(威厳をもって)」ヴァイオリンの付点のリズムがいかにも、な開始。息の長いテンポは遅め(チェリの弟子だから)残響の長い脚は作曲者が眠る聖フローリアン教会でのライヴ、朝比奈隆/大阪フィル1975年奇跡の演奏を思い出します。平均年齢17歳とか?現代の若者の技量は優れ、アンサンブルの水準になんの疑念もありません。この神々しい風情は会場残響のマジックもあるのでしょう。悠々としてコーダの迫力も充分、力みなく余裕のサウンド。(18:38)

 第2楽章「Adagio.Sehr feierlich(きわめて荘重に)」。Wikiによると”ブルックナーの緩徐楽章としてももっとも美しいもののひとつ”〜不覚にも初めてそのことに気付いたものです。これもテンポ遅く、入念纏綿と歌う第1主題はもの哀しく、第2主題は安寧に優しい風情、第3主題は葬送行進曲風に悲痛、若者たちの演奏は素直であり、心が洗われるよう。チェリにクリソツなニュアンス+清涼清潔なサウンドに感動しっかり押し寄せました。消えるように終わる21:26!長い。第3楽章「Scherzo.Nicht schnell − Trio.Langsam(速くなく)」スケルツォ楽章こそBrucknerのキモ、ここもゆったりとしたテンポ、リズムを際だたせることなく抑制気味の表現となります。間を充分にとって、ホルンが交響曲第5番の主題を歌って木管が呼応するところも立派な技量です。少々テンションが低い楽章かも。(10:22)

 第4楽章「Finale.Bewegt,doch nicht zu schnell(動きを持って。しかし速すぎないように)」。不安げな出足、圧巻の金管による第1主題、呼応する優しい弦、種々性格の異なるエピソード連続(途中「トリスタン」引用有)に、まとめるのが難しい楽章かも。凡百な演奏だと”第6番は落ちる”みたいな感想になるのも知れません。会場残響に助けられ、弱音での瑞々しい豊かな残響に聴き惚れ・・・演奏者も疲れたかな?アンサンブルに乱れはないけれど、前半のような集中力を維持できていないような・・・(18:44)。第6番って、こんな大曲だったんですね。暖かい拍手有、編集してあるのかも知れないけど、ライヴでここまでの完成度は立派なもの。

(2018年3月31日)

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written by wabisuke hayashi