Brahms 交響曲第3番(アッカーマン)


Brahms

交響曲第3番ヘ長調 作品90

アッカーマン/チューリヒ・トーンハレ管弦楽団

LP(Musical Masterpiece Societyというレーベルだそう)からMDに落として、プレゼントしていただいたもの(モノラル録音)1950年代の録音と類推。

 オットー・アッカーマンは1960年に亡くなっています。オペレッタとか協奏曲の録音が残っているようですが、「Otto」というくらいでドイツの人か、と思ったらルーマニア出身、のちスイスの国籍を得たそう。ステレオ録音の黎明期に亡くなった人々は忘れ去られやすい運命にある。こうして「貢ぎ物」がないと聴く機会はなかなかありません。

 Brahms はわりと苦手(とくに交響曲)なほうですが、この曲は浪漫的な第3楽章「ポコ・アレグレット」が映画にも使われて素敵じゃないですか。思いっきり諄々と、深々と、こぶしを利かせて歌ってほしいもの。チューリヒのオケは、ここ最近ジンマンのBeethoven で有名になったが、この録音当時はいかがなもんでしょうか。

 録音は、ま、フツウ。懐かしい針音たっぷり。(こういうのに郷愁を感じてはいけない!と、思いつつ・・・)盤面の中心に近づくほど音質が荒れるのもなつかしいし、あまり音質はよろしい状況ではない。それでもMDへのコピーでさえ、暖かさを感じる驚異。(LPに対する先入観か)

 で、どんな演奏家というと、ワリと真面目一本槍で特別な個性を感じさせません。アンサンブルはラフな感じで、この人、神経質に細部を整えるタイプではないと見ました。やや早めのテンポで、淡々と進んでいく感じ。方向としてはトスカニーニだけれど、ひとつひとつ音のテンションはたいしたこともない。

 恣意的なテンポの揺れはなくて、自然と言えば自然でしょう。このオケにはドイツ系の頑固な重さを期待したかったが、録音の加減かどうもパッとしない。ヘタなオケでもないが、特別な個性に感心するほどのこともありません。この時期(1950年台?)、浪漫的な重々しさから脱却した「新・即物主義」みたいのが流行っていたのでしょうか。

 期待の「ポコ・アレグレット」はサッパリしたものだし、終楽章は(この曲特有の弱点でもある)尻切れトンボ状態から新しい問題提起は出来ていません。・・・・と、勝手なことを言ったが、こうして珍しい演奏が聴けるのは、それだけで嬉しいもの。贅沢言っちゃいけません。


Mozart

ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調K482

ランドフスカ(p)/ロジンスキー/ニューヨーク・フィルハーモニック

 これはMD余白の配慮で入れていただいたもの。AS Diskかな?Mozart のこの辺りの作品は、もう最高傑作ばかりで、3楽章は映画「アマデウス」を思い出します。ずいぶん昔の録音だろうから、音質はそれほど期待できないが、鑑賞に耐えます。ライヴ。

 ランドフスカのピアノが絶品で、こんな歌うような自在な演奏は滅多に聴けません。第1楽章、終楽章のカデンツァの可憐さは涙モン。ライヴならではの感興に溢れて、音色に色気さえ感じます。呼吸を感じます。演奏者の性差を云々しちゃいけないが、女性ならでは濃厚で妖艶な魅力を感じます。

 音質を気にしなければ、いままできいたウチでは最高の演奏。文句なし。


まだ少々MD収録に余裕があって

Bizet

歌劇「カルメン」序曲(のみ)

ビーチャム/メトロポリタン歌劇場管弦楽団

が、入っていました。ありがたい配慮。しかしながら音質がかなり厳しいのと、Mozart とは違って、ビゼーは序曲だけ聴いても欲求不満が溜まるだけでした。悪しからず。(2001年3月9日)


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written by wabisuke hayashi