Brahms 交響曲第1番ハ短調 作品68
(フルトヴェングラー)


素材発信 ザ・ダイソー CD-C-26 Brahms

交響曲第1番ハ短調 作品68

フルトヴェングラー指揮
ウィーン・フィルハーモニー(1952.1.27録音 だそうです。メールにてO氏よりご教授有)

素材発信 ザ・ダイソー CD-C-26      100円で購入

 人の買ったものをCDRコピーするのはよろしくない(言語道断だ)が、正規100円CDも出現してもおかしくない「原価状況」になったことが理解できます。「廉価盤CD推進協会(RSS)」を1998年に提唱してわずか数年、21世紀になって、このような「価格破壊状態」が生まれることは予想できませんでした。「200円のCD」なんて(感激して)掲載していたのが夢のよう。

 中古屋さんでも、気を付けないと「中古より、再発新譜の方がずっと安い」ことになりがち。これじゃ、商売になりませんわな。閑話休題、100円ショップ・ザ・ダイソーでは、2002年にフルトヴェングラーのCDを10枚分発売しました。購入された方もいらっしゃるかもしれません。(p)TIM.,CZですからお馴染みHistoryレーベル原盤ですよね。

 ワタシ、これのみ購入しました。(ほかの音源は既所有)なぜか彼のBrahms は未聴だったんです。数種あるらしいが。「フルトヴェングラー名演集」とだけ出ていて、オーケストラも録音年も情報がありません。(上記二説有。ベルリン・フィルじゃないかな?)

 う〜む、素晴らしい、涙もんの演奏です。Brahms の交響曲は威圧的であまり好きではないけれど、別格の貫禄と情熱がほとばしるような演奏。音質だって、Historyレーベルだから想像(ウワサ)より良心的。でもね、音楽を愛する者として基本的な「つくり」がなっていないCDですよね。だって、オーケストラも録音情報もなにもない、なんて。

 100円ショップ・ザ・ダイソーは、MAZUR MEDIAを原盤にして他にも寄せ集めCDを続々と発売していますが、(「寄せ集め」の是非はさておき)演奏家表記がまったくありません。もしかしたら契約問題が存在するのかも知れないが、「100円だから」という粗雑な商品開発であれば、企業としての基本姿勢を疑います。

 演奏家の基本情報掲載は、原価には影響ないはずでしょ。これ、演奏録音情報完備(できれば選曲の工夫が必要だけれど〜Beethoven 交響曲第9番を第4楽章しか収録していない、とか)で、紙パック10枚組1,000円だったら絶対「買い」なんですけど・・・・って、演奏の話しでした。

 第一楽章から、旋律が生きているというか、自在にテンポを伸び縮みさせながら存分に、念入りに歌うマジック。どこかしこ、細部までだた者ではない入魂の怪しい雰囲気横溢。第2楽章における弦の「とことん泣き」の効果的なこと。深呼吸のようなシミジミ節回し。木管が極上に美しい。

 第3楽章をこれほど優雅に、繊細に表現してくれた演奏は未経験ですね。「嗚呼、ここも木管が・・・」なんて陶酔していたら、どんどこテンポアップして、また戻って・・と自在ぶりは健在。そして感興がどんどん高まっていきました。終楽章は、序奏がずいぶんともったい付けて期待を高めます。ここも微妙な「揺れ」有。

 夜明けのホルンが少々弱い(音量的に)かな。爽やかなはずのフルートも、音質的に浮き立たない。「歓びの歌」の旋律ももう少し明快であって欲しい・・・とは思うが、どんどんテンポが速まって熱を帯びていく表情は並のものではないしょ?美しい、そして個性的なBrahms です。

 この100円CDで、何人の若者が音楽に目覚めてくれるでしょうか。ワタシは中学生時代「コロムビア・ダイアモンド1000シリーズ」にどれほど憧れ、ようやく購入したLPを瞳のように大切にしてきたことか。その「ありがたみ」は次世代に引き継げるでしょうか。(2002年7月26日)


【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi