Beethoven 交響曲第2番ニ長調(1956年)/バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版/1958年)
(ピエール・モントゥー/フランス国立放送管弦楽団)


PECO SSCD 003/3枚組 Beethoven

交響曲第2番ニ長調(1956年)

Stravinsky

バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版/1958年録音)

ピエール・モントゥー/フランス国立放送管弦楽団

PECO SSCD 003/3枚組  ライヴ・モノラル録音

 (p)(c)1998。三枚組1,798円也。歴史的音源はほとんど処分して、棚中生き残った珍しい音源でしょう。パブリック・ドメインだからネット上にフツウにあるのかも(音源はCDにて入手可能)。正直なところ、音質条件の整わぬものを、わざわざ好んで聴くような機会は(不遜にも)減ってしまいました。厚手のプラケース3枚組なんて、今時ありますか?ここ最近の10枚組紙パックと同じ厚みだから、ちょっとジャマ臭い。数年前の「音楽日誌」に言及が残って、曰く

・・・棚中すっかり存在を忘れていたライヴ也。ヴィヴィッドで躍動に溢れ、オケは明るく華やか軽快です。この往年の名匠は1964年に亡くなっている巨匠世代だけれど、けっこう状態のよろしい音源が残っているのがありがたい。全部は聴いていないが、期待を裏切られたことはないんです。Beeやんの交響曲中、このニ長調交響曲第2楽章「ラルゲット」がもっとも美しい、安らぎの旋律でお気に入り。英DECCAの録音では1911年版だったが、ライヴでは編成の少なめの1947年版を使っていたのは、演奏上の実用的な意味合いでしょうか?
 ・・・素っ気ないもんでんな。1956年といえば未だ巨匠時代、19世紀の残滓漂う演奏が主流だった頃でしょう。モントゥーのBeethoven はさらりとしてコシが軽い、中庸のテンポはさらりと風が過ぎるようなサウンドです。低音が弱い(音質そのものはまずまずの鮮度)印象もあってか、ゴリゴリ昔風に重いものに非ず、颯爽と淡い色彩、キリリとした推進力のあるもの。ライヴ故の微妙にさっくりとしたアンサンブルであり、仏蘭西のオケって一般にこんな感じなのかもしれません。ロンドン交響楽団とのセッション録音(1960年)は音質条件も整って、もっと充実した緻密なサウンドだったはず・・・

 期待の第2楽章「Larghetto」もフツウにやすらいで、特別な印象を持てません。

 主眼は「ペトルーシュカ」でして、パリ音楽院管弦楽団(1956年)ボストン交響楽団(1959年)も4管編成の1911年版でした。こちら3管編成1947年版の録音はモントゥーとしては珍しく、愉しみにしておりました。この版もようできていて、色彩や響きの厚みに不足はありません。ここ最近若手現役の”フツウに上手い”演奏を聴き慣れると、アンサンブルはかなり危うい、しかもライヴでしょ?(セッション録音もそうなんだけど)上記Beethoven と同時期、似たような頼りない音質も手伝って、さっくり淡々とした演奏と感じます。

 「ペトルーシュカ」って、もっと華やか、賑々しい雰囲気満載!アンサンブルが整って縦線が揃えばすべて解決、みたいなことにはならぬけれど、わざわざ温故知新に昔の(この)音源を取り出す意味はもうないんじゃないか・・・そんな不遜な感想を抱いたものです。残念。

(2015年10月24日)

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written by wabisuke hayashi