History Beecham 10枚組の収録問題整理


Beecham MAESTRO TENPESTOSO

ビーチャム/ロイヤル・フィルハーモニー/ロンドン・フィルハーモニー/ほか

HISTORY 205224/8-303    1920年代〜40年代録音 10枚組2,280円で購入

 10枚で2,000〜3,000円というありがたい収録シリーズから。とくにビーチャムのは収録曲に問題があって、BBSでもメールでも様々連絡を取り合っていたので、いちど整理しておきます。

CD1

Mozart 交響曲 第40番 1937
Mozart 交響曲 第41番1937
Mozart 「フィガロの結婚」序曲 LPO 1937
Mozart 「魔笛」序曲 RPO 27 MAR 1949

CD2

Mozart ヴァイオリン協奏曲 第4番 LPO シゲティ(v) 8 OCT 1934
Mozart フルートとハープの為の協奏曲 RPO 11&&12 JUL 1947

CD3

Handel  「メサイア」序曲 BBCSO 1927
Handel  「おおいなる出奔」(?)(ビーチャム編曲) LPO 1945
Haydn 交響曲 第93番 LPO 18 DEC 1936
Haydn 交響曲 第104番 LPO 18 DEC 1939

CD4

Schubert 交響曲 第5番 LPO 15 DEC1938 &&11 JAN 1939
Beethoven ピアノ協奏曲 第4番   ルービンシュタイン(p) LPO30 SEP 1947

CD5

Weber 魔弾の射手序曲 LPO 27 NOV 1937
Weber オベロン序曲 18 JUL 1938
Wagner ニュルンベルクのマイスタージンガーより前奏曲 19 JUN 1936
Brahms 悲劇的序曲 22 MAR 1936
Grieg ペールギュント第一組曲 1939
Offenbach ホフマン物語より「舟歌」19 JUN 1936
J.Strauss II 春の声  LPO 28 NOV 1939

CD6

Smetana 売られた花嫁序曲 RPO1947
Smetana ポルカ RPO1947
Dvora'k スラヴ狂詩曲 第3番 LPO1935
Dvora'k 伝説 LPO1935
Borodin イーゴリ公よりだったん人の踊り LPO5 OCT 1934
Mussorgsky ホヴァンシチナよりペルシャの奴隷の踊り RPO1947
TACHAIKOVSKY 幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」LPODEC 1939

CD7

Berlioz ローマの謝肉祭序曲 LPO27 NOV 1936
Berlioz 序曲「海賊」 RPO26 NOV 1946
Bizet アルルの女組曲より LPO1936
Bizet カルメン組曲より LPO12 APR 1939
Debussy 牧神の午後のための前奏曲 LPO13 FEB 1939

CD8

Franck  交響曲 ニ短調 LPO 3&&4 JAN 1940
Chabrier 狂詩曲「スペイン」 LPO1939
Chabrier 楽しい行進曲 RPO 6 NOV 1946
Chabrier グヴァンドリーヌ RPO1955

CD9

Delius アパラチア LPO JAN 1938
R.Strauss ドン・キホーテ NYPSO ウォーレンシュテイン(vc)  APR 1932

CD10

Sibelius 交響曲 第2番 LPO DEC1946/FEB1947
Sibelius 交響詩 「タピオラ」 LPO 25 NOV 1946


全体として音質は良好。モノラル時代の定評ある録音を網羅していただいて、文句ありません。どの演奏も存分に楽しめます。個々の演奏はまた個別に考える機会もあろうかと思いますが、今回は収録問題です。

Mozart ヴァイオリン協奏曲 第4番 LPO シゲティ(v) 8 OCT 1934Beethoven ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品61  の収録。

 「表記通り収録しないとはなんたること!」なんて怒るつもりもまったくなくて、「いやぁ、儲けちゃった」てな感想。演奏はまちがいなくシゲティでしょ。じゃ、いつの録音か?というと、最晩年の技術の衰え(ドラティ/ロンドン交響楽団 1961年録音)は見られないし、音の状態がたいへんヨロシいので、ワルター指揮ブリティッシュ交響楽団1932年録音でもないはず。

 で、結論的な予測はワルター指揮ニューヨーク・フィル の1947年録音ではないの?燃えるように明るく、充実したアンサンブル、美音ではないが誠実かつ入魂のソロ。ま、最晩年のかなりヨレヨレ演奏でも胸をアツくしてくれるが、これはもっと素直に、ストレートに楽しめる演奏です。如何でしょうか。元のを聴いたことがないので。

 これ、Mozart の協奏曲第4番とこの録音を収録したLPが存在していて、音源流用の時、曲を間違って収録したことが想像されます。繰り返すが、音質極上。


Chabrier グヴァンドリーヌ RPO1955Rachmaninov 交響曲第2番ホ短調 作品27〜第3楽章

 こりゃ、まったく不思議です。Chabrierの元気の良い小曲を聴いていたら、いきなりこのトロ甘の名旋律でしょ。ドキドキしちゃいます。個人的には「大儲け!」的感想。フツウの人なら「なんじゃ、これ?」状態でしょ?いったい誰の演奏でしょうか?纏綿と歌ってほんまに素敵な演奏なんです。

 ちなみに40枚組(The 20th Century Maestros)も同じ誤りの収録。さて?ということでメールをいただきました。

「正体不明のラフマニノフの交響曲2番アダージョは、演奏時間17分というのが手 がかりです。私は十数年前この曲に凝ったことがありまして プレヴィン・ロイヤル フィルもその頃エアチェックしたはずです。記憶があまりはっきりしてないのですが、 かなりテンポのおそい おとなしい演奏だったと思います。手元のCDの演奏時間を チェックしてみると14・5分台ばかりでした。

 また
 http://www.age.ne.jp/x/ramos/rachmaninoff/sym2_bunseki.htm
に交響曲2番のCDの演奏時間が掲載されているものがありまして(プレヴィン・ロイヤルフィル は未掲載) それを見ても17分台というのは1枚もありません。いよいよプレヴィ ンの演奏ではないかとの意を強くして、梅田のタワーレコードで当該CDの演奏時間を 見ると はたして17分台でした。

たしかビーチャムに紛れ込んだ演奏と10秒以内のちがいだったと思います。ということで アダージョの演奏時間が17分台というのはかなり珍しいはずですので探索の重要なキーワードになると思われます。」(岡山県児島在住の体操服屋の若旦那)

 う〜む、なんとプレヴィン?TELARCといえば録音を売り物にしたレーベルだけれど、ま、ここでは目の覚めるような音でもない。真偽のほどは定かではないが、なぜTELARC音源がHistoryまで来てしまったのか、そもそもこんな収録間違いの理由は?と謎は深まるばかりだけれど、なんやら嬉しい気持。


 専門の方は「いや、他にも疑念のある音源が紛れ込んでいる」とか、ワタシはボ〜っとして聴き流しているから、じつは違う曲が入っていたりするかも知れません。価格が価格だし、心大らかに楽しみましょう。(2002年7月27日) 


 その後、ごていねいにメール情報をいただきました。

「Beecham の HISTORYボックス、収録曲について」

 はじめまして突然メールして申し訳ありません、Tと申します。林さんのkechkechi classicsは音盤収集に日頃大いに参考にさせていただいております。

 ところで、HISTORYレーベルから発売されているBeechamセットの収録曲問題ですが、私はこのセットをごく最近購入しました。そして収録曲を確認したところ、Mozart とChabrierのそれぞれがちゃんと元の曲に差し替えられていました。私自身としてはシゲティのベートーヴェンがお目当てのひとつだったので少々残念でもありましたが、これで同レーベルに対する信頼は一層高った具合です。と、そういう旨をご報告させて頂きたく今回突然メールした次第です。

 今後とも御サイトの充実を(個人的に期待しつつ)お祈り申し上げております。駄文短文にてお邪魔いたしました。(2003年4月19日)


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written by wabisuke hayashi