Bartok ヴァイオリン協奏曲第2番 Sz.112(ユーディ・メニューイン(v)/
アンタール・ドラティ/ダラス交響楽団1946年)


RCA 74321 886092  2枚組(1枚目) 1,145円 Bartok

ヴァイオリン協奏曲第2番 Sz.112

ユーディ・メニューイン(v)/アンタール・ドラティ/ダラス交響楽団(1946年)

組曲「不思議なマンダリン」

ジャン・マルティノン/シカゴ交響楽団(1967年)

ハンガリーの風景

フリッツ・ライナー/シカゴ交響楽団(1958年)

RCA 74321 886092 2枚組(1枚目) 1,145円

 たとえばピアノ協奏曲でもヴァイオリン協奏曲でも良いのだけれど、同じソロ楽器を使用していても作曲家によって別物に感じる〜って、んなもの当たり前じゃん、と言うなかれ。純聴き手専任であるワタシにとって、もの凄い隔たりを感じさせる世界であります。例えばMozart とBeethoven 、各々ピアノ協奏曲は天と地ほど世界が違う。ヴァイオリン協奏曲だって、Beethoven とBrahms やら浪漫派辺りの作品とは親戚筋を類推させるが、20世紀辺りの作品だともう別世界。Bartokの作品にはエキゾチックな怪しさ満載で堪能させていただきます。出会いはメニューイン+フルトヴェングラーの1953年録音、冒頭ハープに乗ったたしかなリズム、しっかりとした足取りを刻む音楽に、一発で痺れた記憶がありました。

 メニューインはこの録音を最初に正規だけでも4種ほど録音があるはずで、この作品のスペシャリストなのでしょう。メニューイン当時30歳、後年のテクニック減退+クセのある表現に至っておらず、しっかりとした足取りで難曲を仕上げております。音質もそう悪くない、ドラティのオケも安定して文句はない・・・が。瑕疵はないけど、上手くまとめているけれど、どーもドキドキ感が足らぬような、ドライな(表面的?)演奏に聞こえるかも。神妙に、ていねいに仕上げているのは理解できるが、線が細く、やや神経質なヴィヴラートが気にならんでもないヴァイオリン。

 文句言ったら罰当たりまっせ。名曲を名曲として感じさせて下さるのもたしか、これは当時の録音技術からの制限かも知れません。作品が進むにつれ、聴き手をちゃんと作品の熱気に誘(いざな)って下さいました。

 このコンピレーションアルバムの収録は凝ってますよね。組曲「不思議なマンダリン」はマルティノンの担当であって、彼のBartokって珍しくありませんか。シカゴ響在任中は評判悪かったらしいが、残された録音を拝聴する限り、どれもオケの優秀な気質(ここでも滅茶苦茶上手い!)と、彼の華やかな個性が似合って効果を上げておりました。この野蛮で残酷な音楽も、明晰クリアな響きにて刺激的に濁らない。強引ではないエレガントな風情だけれど、弱さを感じさせることもない圧巻の迫力。馴染みの作品だけれど、この演奏はベストの好感を抱きました。音質も良好。

 ラスト、御大フリッツ・ライナーの出番であります。「ハンガリアン・スケッチ」は、まるで日本の民謡(村祭)風ユーモラスなリズム旋律満載。マルティノンも大好きだけれど、こちらノリノリ、ヴィヴィッドなリズム感はなんという魅力!ライナーは洗練クールな表現をする人だけれど、この懐かしさはどこから出てくるのでしょう。録音も(9年後のマルティノンより?)優れていて、オケのリアルな厚みが鮮明に伝わります。(やや不自然だけれど/その意味ではマルティノンのほうが上か)各パートの表情付け、旋律への情感の込め具合に驚嘆すべき演奏でした。

(2010年11月5日)

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written by wabisuke hayashi