Bach カンタータ第136番「神よ、われを調べ、わが心を知り給え」
(ルーシンク/オランダ・バッハ・コレギウム)


Bach

カンタータ第136番「神よ、われを調べ、わが心を知り給え」(1723年)
カンタータ第187番「ものみな汝を待てり」(1726年)
カンタータ第49番「憧れもて求め行かん」(1726年)

ルーシンク/オランダ・バッハ・コレギウム/フランケンバーグ(ob)リンデ(ob)フレンケル(ob)ヴェスレイ(ob)ツヴァルト(hr)ヴェイクルカンプ(チェロ・ピッコロ)シュレップ、フォスクイレン(or)
ホルトン(s)ブヴァルダ(ct)ミール(t)ラムゼラール(b)/オランダ少年合唱団

BRILLIANT 99374/5 2000年録音  5枚組1,800円で購入(のち1,180円で目撃〜でも後悔しない)

 BRILLIANT盤のカンタータ集(教会カンタータ集)は、5枚組を1巻として、全12巻ど〜んと本棚の前に積んであります。少しずつ、ていねいに聴いているが、遅々として消化が進まない。でも、いつ聴いても新鮮、心が洗われるような清廉な気持ちになれます。これで、言葉や祭事の意味合いが理解できたら、どんなに楽しいことでしょう。


 カンタータ第136番「神よ、われを調べ、わが心を知り給え」は、第一曲目の合唱が喜ばしくて、ちょうどブランデンブルク協奏曲第1番を連想させ、陰影もあります。ホルンの朗々とした活躍ぶり嬉しいが、オーボエが絡み合い、スッキリとした弦のなんという魅力。いつもながら軽快で、リキみのない演奏ぶり。第三曲、アルトのアリアがいつもながら深みがあって気高く、粗野な音色のバロック・オーボエがオブリガートして、なんと味わい深い不安げな旋律。

 バスのレシタティーヴォで、オルガンとチェロが静かに、控えめに鳴っています。続くテナーとのデュオにおける、もの悲しい旋律はこの曲の白眉でしょう。軽快な弦のリズムに乗って、ひたひたと胸に迫る誠実な祈り。


 カンタータ第187番「ものみな汝を待てり」は、少年合唱団が活躍する美しい旋律で始まりました。陰影に富んだフーガが効果的。やや緊張感が緩いが、肩の力が抜けて良い感じの合唱と管弦楽と思います。丸善ライブラリー「バッハの音楽的宇宙」(大村恵美子さん著)によると「エコロジーを主題とした音楽」とのことでした。(正直、読んでもあまり意味ワカラんが)Bach 41歳、気力充実の作品。

 いつも通り、第3曲アルトのアリアがオーボエと絡んで敬虔でした。第4曲のバス(イエスか?)のアリアは、気品があって堂々たる押し出しを感じます。ここでは弦が静かに伴奏します。続くソプラノは、やはりシミジミとしたオーボエに支えられて清潔。全体にやや内省的で、控えめな旋律が続いて、これはこれで感慨深い逸品でした。


 カンタータ第49番「憧れもて求め行かん」のシンフォニアはオルガン協奏曲になっていて、これがチェンバロ協奏曲第2番ホ長調BWV1053の終楽章と同一曲なんです。華やかで喜びに溢れた旋律。Bach はあちこちに馴染みの旋律を登場させるから、意外なところで旧知のお友達に出会った気分なんです。まったく油断できない。

 これが軽妙で、サラリと演奏していて、その淡々ぶりが魅力的。(なにもしていない、と感じる人もいるかも)6:44タップリ楽しめます。ポジティヴ・オルガン(これが凝った伴奏になっている)とチェロに乗って、立派なバスが登場しました。この旋律の絡み合いが、じつにBach していてメロディーメーカーの本領発揮。

 バスとソプラノとのデュオは楽しげ。続くソプラノ・アリアにはチェロとオーボエが、控えめながら極上のオブリガートぶり。その可憐さ、静けさ、無垢な精神。ラストのデュオは深刻にならず、噛みしめるような喜びと感謝の気持ちが伝わりました。ソプラノのノン・ヴィヴラートは、ちょっと他では出会えない清楚な魅力なんです。


 いつもながら、純音楽的に楽しんでしまって、文章にするとなにがなんやら・・・状態で申し訳ない。個性不足かも知れないが、古楽器演奏の現代的水準を表現していて、基礎力量は高いし、音もよろしいでっせ。なんど聴いても飽きないところが素晴らしい。(2001年8月3日) 


【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi