Scho"nberg
Bach 前奏曲とフーガ変ホ長調 BWV552「聖アン」/
Brahm ピアノ四重奏曲第1番ト短調 作品25
(ロバート・クラフト)


LP時代のデザイン Bach(Scho"nberg編1928年)

前奏曲とフーガ変ホ長調 BWV552「聖アン」(CBC交響楽団1962年)

Brahm (Scho"nberg編1937年)

ピアノ四重奏曲第1番ト短調 作品25(シカゴ交響楽団1964年)

ロバート・クラフト

CBS S-CBS 61884

 これはネットよりLP音源が入手できたもの。1960年台Robert Craft(1923ー2015)中心にまとめられたScho"nberg全集からの音源となります。あと数曲加わってCDも出ておりました(SICC-1659)。両曲とも大好きな作品+Scho"nbergの巨大なる編曲が加わると怪しい風情幾万倍増。余談だけど、このLPジャケット・デザインは、後にピエール・ブーレーズのBartokに使われましたよね。ちなみにロバート・クラフトは1998年に再録音しております。(フィルハーモニア管弦楽団)

  前奏曲とフーガ変ホ長調 BWV552「聖アン」はオルガン作品、Bachの作品はド・シロウト耳にも革新的な旋律連続、一見、混沌とした旋律におそらくは数学的な秩序が美しく構成されてる名曲中の名曲。オルガンの響きは荘厳にスケールは大きくても音色は単彩。こちらイメージとしてはストコフスキーな感じ、大昔のモノクロ映像にディジタル色彩を施して、思いっきり多彩に、ヴィヴィッドに広がりを持たせておりました。楽器編成詳細は調べがつかなかったけれど、木管の数などとても大きいらしい。なんか「聖なるもの」→「思いっきり俗っぽくデーハー」に至って、時代の変遷を痛感させる”色付け”であります。

 トロントの放送オケは善戦してまっせ。ロバート・クラフトは要らぬ情感やら余録を廃して、整ってクールなアンサンブルに仕上げる人なんです。(13:50)

 Brahmsもかなりの色彩だけど、時代の怪しさを感じさせず、立派な”Brahms風管弦楽作品”に仕上がっております。誰かが「交響曲第5番ト短調」なんて云ってましたっけ。ここ最近録音機会も増えているようで、これは初録音だった由。誰の演奏だっけ?自分の記憶の刷り込みとはちょいと印象が違って、テンポやや速め、躍動と推進力に溢れて、おそらくシカゴ交響楽団の威力なんでしょう。ジャン・マルティノン時代かな?善戦したCBC交響楽団には申し訳ないけど、色気たっぷりな金管の存在感はおそらく世界一、スムースな技量、輝かしい音色は快感。ぼんやり聴いていても、思わず身を乗り出すほど。3管編成+チューバ、打楽器は8種類+弦。初演はオットー・クレンペラー/ロサンゼルス・フィル(1938年)。

 第1楽章「Allegro」ほの暗く寂しげなだったはずの音楽は、力強い躍動でスタートいたします。(12:20)第2楽章「Intermezzo」ここでっせ、金管の輝かしい、朗々と余裕の音色に打たれるのは。(8:10)第3楽章「Andante con moto」ここはまったくのBrahmsサウンドになって、スケール大きな交響曲の楽章として悠々、朗々と響き渡ります。クラフトは珍しく、悠然と大きなスケールに盛り上げて、オケに技量に影響されたのか。(11:41)第4楽章 「Rondo alla Zingarese(ジプシー風ロンド)ここは原曲でも熱狂的な変拍子が疾走するところ。Scho"nbergが編曲すると重量を加えたまま馬力疾走と色彩を加えて、ここは圧巻の前衛的サウンドでしょう。細かい快速パッセージ連続+各種楽器のデリケートな音色+爆発する金管の合いの手、これは超是地技巧演奏超難物と予想されます。もの凄くアツく、重い大爆発アッチェレランド。(5:56) 

 骨太なシカゴ・サウンドは作品にぴたり!似合っております。厚みと馬力と金属的色彩最高。あまり状態のよろしくないLP復刻データでも優秀音質は理解できるもの。

(2019年2月9日)

【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi