岡山フィル第14回定期演奏会1999年9月27日(日)PM3:00〜岡山シンフォニー・ホール
オネゲル 交響曲第4番「バーゼルの喜び」 高関 健/岡山フィルハーモニック管弦楽団/松本和将(p)
いつものように3階のど真ん中の席に陣取。チケット代1,000円。(安い!ユースシートは300円とのこと)お客の入りは、会場の八割は埋めているようでたいしたもの。斜め右後方向の女性群のおしゃべり(曲が始まっても終わらない)には、やや閉口気味ながら、全体としてマナーも悪くない。 ゲスト・コンマスがニキティンという色男の外人ですが、全体として女性団員が多いのは想像通りでした。50名くらいで、室内管弦楽団といった規模でしょうか。高関さんの趣味なのか、第2ヴァイオリンが右、チェロとコントラバスが中央に陣取る対向配置を取っています。
「バーゼルの喜び」は、やや難解な曲と思いますね。ホルン以外の管楽器は一人ずつ、打楽器二人、ピアノも入ったおもしろい編成。旋律が辛気くさくって、かなり良質なオーケストラで「管楽器の妙技や音色を楽しむ」ようにしないと楽しめません。
松本さんのショパンは、なんと魅力的で瑞々しいこと。倉敷出身でまだ二十歳の学生ですが、テクニック的にはもちろん、情感を込めた旋律の細やかな歌が素晴らしい。やや勢い余って細部の弾きとばしもないではないが、音の濁りもほとんどないし、聴いていて幸せになるような演奏。(先回聴いたドレヴノフスキの同じピアノ・曲のはずなのに、明らかにこちらの方がクリアな音色) 「ブラヴォー」の声もあがって、盛大な拍手を受けてアンコールは超絶技巧ラフマニノフ「練習曲」。息もつかせぬド迫力で、さすがのおしゃべり女性群も押し黙りました。 「驚愕」は堪能しましたね。ハイドンとしてはむしろ豊満な響きで、自然体の余裕のある演奏ぶり。有名な第2楽章はティンパニを思いっきり強打させて、ほんとうに「驚愕」します。適正なテンポ、力みもなくて、昨今の古楽器系の激しいリズムとは少々味わいとも違って、これはこれで味わい深い。 高関さんは指揮棒を使っていませんでしたが、じつに明快な指揮ぶりで、彼の指示がそのままオーケストラの音となって跳ね返ってくる快感。若手のホープという評判に恥じない立派な演奏会でした。
【♪ KechiKechi Classics ♪】●愉しく、とことん味わって音楽を●▲To Top Page.▲ |