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岡山交響楽団 第33回定期演奏会


2001年5月6日(日)PM2:30〜岡山シンフォニー・ホール 1,500円

Smetana 交響詩「モルダウ」
Khachaturian フルート協奏曲(ランパル編曲)
Beethoven 交響曲第4番 変ロ長調

杉本 賢志/岡山交響楽団/森 圭吾(fl)

 体調良好、家族で温泉旅行あり、仕事の連続トラブルあり、カラオーケストラありの波瀾万丈・楽しいゴールデンウィークのラストを飾る、岡山交響楽団の定期演奏会。ちょうどお日柄も良く、客足上々、1,300人以上は入っていたと思います。前回、ナマ演奏に行ったのは昨年12月だから、ほぼ半年ぶりというズボラぶり。お久しぶり。

 2月あたりの風邪は不可抗力とはいえ、4月15日(日)の「保科アカデミー活動再開記念特別演奏会」は、完全に失念しておりました。(趣味を失念するとは、重大な失態!仕事ならともかく・・・)関係者の皆様、深くお詫びします。久々のシンフォニー・ホールは、なんとも爽やかな空気に満ちておりました。

 今回は前列から7列め、右端に陣取ってみると、コントラバスが眼前に。これが美しい女性ばかり(ひとりだけ、それほど美しくない男性もいらっしゃったが)で、低音が良く響いて迫力充分。これ、ラストのBeethoven の4番で魅力爆発します。閑話休題。

 「モルダウ」〜これ、良いですねぇ。こんなに美しく歌う曲って、滅多にないと思います。水源の澄んだ一筋のフルートによる清流は、皆さん良くご存知でしょう。でも、そっとあいの手を入れる弦の小さなピツィカートが、ハッとするほど鮮度が高いのは驚き。録音では絶対に感じられないはず。

 有名な「モルダウのテーマ」は弦で歌われるが、オーボエが重なっていることは、これも初めて知りました。だいたい、いつもコンサートの最初の曲では調子出ないもんですが、オーケストラの鳴りっぷりもよいし、低音・金管の迫力、木管の明るい響きも目立ちました。これは感動ものの繊細な演奏。

 ハチャトゥリアンはヴァイオリン協奏曲の編曲版。森さんは札響の主席で、岡山出身とのこと。ま、もともとこの曲、メいっぱい泥臭い旋律が個性的だけれど、フルートで聴くと、まず技巧が超絶的なことに舌を巻きます。岡響はリズム感も良いし、絶好調。森さんの演奏に不満はないが、この曲はやはりヴァイオリン(それもかなり粘着質な音色)で、聴きたいもの。フルートは土俗さとは似合わないと思うのですが。

 さて、Beethoven。これで第1・7番を除いてナマ体験進行中。CDだとやや敬遠気味のBeeやんだけれど、ナマだと必ず発見があるもの。今回は、たまたま座席的にコントラバス(それにしても主席と類推される一番手前の女性は、華奢でカラダも小さいが、じつにカッコウ良い。永作似の美人。最後までニコリともしないが)の音の動きに注目しておりました。

 全体として、管楽器が良く歌っていて、録音では気付かなかった音をたくさん聴いたし、ティンパニの切れ味が最高。でも、ほんとうの山場は終楽章にありました。

 さすがの岡響も、ややアンサンブルが乱れがちの難曲だけれど、ファゴットの難しいパッセージも見事にこなしてくれたのはいうことなし。でも「初演時には一人を除いて全員脱落した」(パンフレットの解説書より〜団員の福島さん〜この人お医者さんね)という、コントラバスの大活躍ぶりに見とれました。

 嗚呼、ナマってやっぱり良いなぁ。もっと真面目に演奏会に行かないと。酒ばっかり飲んでいても仕方がないよな。ところで、携帯電話を2回も鳴らしたやつは死刑だ!


【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi