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阪神大震災復興祈念コンサート夏(西宮アミティホール)


2007年7月21日(土) 13:30開演〜

歌曲
「この道」
「てぃんさぐぬ花」
「さくら貝の歌」
「ひぐらし」
「川の流れのように」

山田裕子(ms)/大脇芳夫(p)

Chopin

ノクターン 第2番 変ホ長調 作品57

リム・ユヒャン(p)

Chopin

子守歌 変ニ長調  作品57

藪田 唯(p)

Beethoven

ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 作品13「悲愴」

大脇芳夫(p)

 (後半は失礼させていただきました)

 この会場は2度目だが、前回は「講演会」だったので音響を確かめたのははじめてでした。残響豊かな大ホールでして、ピアノも声楽も良く映えて聴き応え有。観客はほぼ満員で(パンフレットにもあったが)客層はそうとうのヴェテランばかり・・・カンパで成り立っている演奏会なのですね。立派です。

 出演者が各々、ご挨拶やらお話があって楽しく、山田裕子さんは押し出しもあって美しい。グラーツ歌劇場の合唱団に在籍されていて、9月〜6月のシーズン中130本のオペラに出ずっぱりとのことで、ハードなんでしょうね。中低音が豊かに響くこと、お話をすると素敵な京都弁は歌声とはまた違った、魅力的な優しい声質でして、誰でも知っている作品を楽しませて下さいました。

 大脇さんのピアノは出色の細かいニュアンス満載で少々驚き。

 見た目も華やかな水色のドレスでリム・ユヒャンさん登場。おそらくは日本生まれの日本育ちなのでしょう。(見た目も話し言葉もまったく日本のお嬢様そのもの)Chopin の小品1曲だけでは感興が乗るまでには至らない。藪田さんも同様で「子守歌」には、一種「茫洋とした空気」みたいな表現が必要でして、ちょっと散漫なる印象でした。お話は(ピアノと違って)緊張されているみたいで、その初々しさが可愛らしい。

 前半ラスト、大脇さん再登場。リンツ在住だそうで、その飄々とした話芸は熟達して会場を和ませます。「悲愴」の集中力、構成力は立派で、会場の雰囲気を一気に変えてしまいました。会場か、ピアノの特性かも知れないが、柔らかい響きでキンキン濁らない。ふだん好んでは聴かない作品ながら、ナマでの迫力圧巻で、第1楽章終了時に思わず拍手がでます。(そこで大脇さん、立ち上がってマイクにて「ちょうど一息つきたいと思っていたんです。あと2楽章あります」と。大受け)

 第2楽章はBeeやん畢生の名旋律であり、終楽章に休みなく突入することも流れは自然でした。名曲を名曲として実感させる素晴らしい演奏でした。(体調不良にて後半は失礼させていただきました)

written by wabisuke hayashi