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岡大響2004サマーコンサート


2004年7月10日(土)PM 6:30〜岡山シンフォニー・ホール

Brahms
岡大響2004サマーコンサート。31万画素おもちゃデジカメですみません 大学祝典序曲 作品80

指揮 秋山 隆

Faure
組曲「マスクとベルガマスク」作品112

Tchaikovsky
交響曲第5番ホ長調 作品64

保科 洋/岡山大学交響楽団

チケット代800円(当日券)

 まだ退院して一週間目だし、山口まで出張だし、あまり得意とは言い難いTchaikovskyがメインだし・・・今回はパス!って、昨年のサマーコンサートも行ってませんよね。でも「ご一緒しましょう」とのお誘いはあるし、OBの方から「今年のコンミスは足長いですよ!」との有力情報をいただくし・・・で、ちゃんと行って参りました岡山シンフォニーホール。うむ、行って良かった。

 大学祝典序曲は、速めのテンポでぐいぐい勢いのあるもの。管楽器が走り過ぎちゃって、少々アンサンブルが怪しいか?トランペットも緊張のあまり少々とちりましたか。いえいえ、こんなめでたい作品、若い学生さんに相応しい明るさがある。今回は、チェロ右の配置。試しに一階右のロビー席に陣取ってみるが、これがとても良い感じに弦(中低音)やらティンパニが響いて下さいました。

 「マスクとベルガマスク」は、2000年の川崎記念管弦楽団で一度ナマ体験済み。擬古典的な作品ですが、明らかに弦の調子がよろしい。これは、座席の関係で良く聞こえる、なんつう水準ではない。ま、ここまではウォーミング・アップです。休憩があって、アイス・コーヒーなどいただき(まだ自主禁酒中なので)メインのTchaikovskyに備えます。

 昨日、ジークフリート・クルツ/シュターツカペレ・ドレスデンで予習してました。結論的に、いままで(録音で)聴いたものとは比較できない、巨大な感動があった、ということです。作品的に、これほどの名曲であったのか!という驚愕の事実。演奏が素晴らしいんです。保科先生、基本遅めのテンポで、しかも存分にタメを作ったり、たっぷり歌ったり、時に走ったり、ゼネラル・パウゼがあったり、で浪漫的な表現もピタリと決まっておりました。

 冒頭、小さく、低音のクラリネット(女性)が静かに、滑らかに歌います。上手い。オーボエ(女性)は派手にカラダを揺らせながら、やや走り気味だけれど華やかです。ファゴット(女性)は着実に明確にソロをこなします。第2楽章、彼(か)の瞑想的なホルン・ソロ(女性)〜昨夜はペーター・ダムで聴いたんですよ〜は完璧(もちろんノーミス。ミスはあっても全然かまわないが)。背筋がゾクゾクするような感動が押し寄せます。

 トランペット(トップは女性)を初めとして、金管の迫力に不足はない。(最終楽章、数ヶ所手持ちぶさただった第3トランペット男性が加わると、厚みが一気に増します)謹厳実直風なるティンパニ君は全体のアンサンブルをきりりと引き締めます。

 しかし、なんといっても弦が素晴らしい。ニュアンスが細かいんです。刻々と表情を変え、例えば見事なる木管の競演の最中、いつの間にやらジンワリと弦が全体を包み込むんです。おそらく第2楽章が最高の出来。終楽章、途中アンサンブルが乱れたが、ワタシはこの作品、演奏を心底楽しみました。この作品を好きになりました。

 アンコールは「眠れる森の美女」〜「ワルツ」。Tchaikovskyの魅力はナマだな。同行者がクルマだったし、まだ自主禁酒中なのでそのまま帰宅したが、じっくり酒でも飲みながら語り合いたい演奏会でした。ちなみに、コンミスはピアノ用の座席をメいっぱい上まで上げて座っておりました。(2004年7月10日)  


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written by wabisuke hayashi